現場論(東洋経済新報社)
- 現場論: 「非凡な現場」をつくる論理と実践/東洋経済新報社
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経営コンサルタントの遠藤功さんの現場論についてのその名も「現場論」という書。
遠藤さんの本は、フレームワークや構造がかっちりしている本と、エッセイのような本があるが、この本は前者。
遠藤さんの本はほとんど読んでいる。
それらを読んでいると、なかには「戦略」と銘打ってある本もあるが、中身はコンサルティングファームで言うところのオペレーションの話が多い。
その点では、経営学者の藤本隆広さんの本などもそうだが、現場への愛を感じる。
この本はそれらの現場への愛と論理の集大成というか、丁寧にこれまでの現場論を構造化している。
この本を読んでみて、あらためて日本企業は、ないものねだりで「戦略」ばかり追い求めていたが、そこまでに「あった」創意工夫する現場を失いかけているのかもなと考えさせられた。
経営コンサルタントの視点でこれを少し考えてみる。
経営コンサルティングファームに入ってくる人間は、得てしてノリが山っ気があるので、戦略かオペレーションかどちらのプロジェクトに入りたいかと問われると、戦略を選ぶ人が多い。
山っ気とは、最適化問題と発想問題があれば、後者を選ぶ人のことだと思う。
だが、現実のオペレーションの問題とは必ずしも最適化問題ではなく、創意工夫する現場による発想問題に帰着することもある。
そして、戦略こそが、発想問題ではなく、じつは目標に対しての最適化問題だったりすることもある。
一件、聞こえがいい“ブーム”の逆に、実は面白かったり、意義があるものがあるというのは結構な勝利の方程式な気がする。
この本はそのようなことにも気付かせてくれる良書。