騎手の一分(講談社) | 経営コンサルタントの読書備忘録

騎手の一分(講談社)

競馬騎手の藤田伸二さんの競馬界の暴露本。
この本は面白いよ。

競馬好きの人は、競馬界の内情をする本として楽しめる。

武豊さんは能力は高いが、いまはオーナーや調教師に恵まれず、いい馬に乗せてもらっていないので結果が出ていないが、まだ能力はまったく衰えておらず、そこそこの結果を出していてすごいと触れられている。


経営コンサルタントの視点としては、これは競争戦略論的に考えると面白い。

競争戦略では、いろいろな考え方があるが、二大流派は、ポーターの環境決定論と、バーニーの資源決定論の二つであろう。

ポーターの環境決定論は、簡単に言えば、自分が得る結果は、周り次第であるという考え方。

バーニー(厳密にはバーニーが最初ではないが)の資源決定論は、簡単に言えば、自分が得る結果は、自分の能力や努力次第であるという考え方。

天才と言われた武豊さんにしても、オーナーや調教師次第、つまり環境決定的に、結果が落ちるということだよね。

いまの絶頂期と比べて劣る結果は、能力の劣化や努力の欠乏ではないということ。


結果が得られないと能力が衰えたとか、努力が足りないという人や組織は多いが、本当にそれが能力や努力の問題なのかはもっと検証すべきだよな。

そうしないと、いくら能力を磨いても努力をしても結果が得られず、やる気が継続しなくなる。


たまには、もっと外を見よう。


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