下町ロケット(小学館)
- 半沢直樹で有名になった(小説タイトルは別名だが)池井戸潤さんの直木賞受賞作。
- これは、出世ラインからは外れて、やる気を失いかけている中年社員に読んでもらいたいな。
小説としてのストーリーはいうまでもなく秀逸。
得意の銀行ネタだけではなく、メーカーの特許議論も丁寧にカバーしているのも生々しくてよい。
いろいろなアクシデントと苦戦をしながら、苦悩の末に成功していく。
経営コンサルタントの視点から思うことは、こういう行き当たりばったりの苦労の末の成功を、外部のメディアや競合は「あの企業は戦略的だった」と言ったりするんだよなということ。
本人たちはそんなに「意図した結果」を得ていない。
たいていの成功は「意図せざる結果」だ。
なのに、まわりは過剰にそこに人間や組織の知性を見出し、または、他人を過剰に評価してそこに意図を感じたがる。
そして、自分達自身について「戦略がない」と自虐する。
「戦略がない」と自虐するのはアホだよ。
たいていの会社は「戦略がない」。それでもあるときに「戦略」ができるかもしれないし、または、「戦略」がないままでも、それでも成功するときには成功する。
「戦略がない」という自虐は、なにもやりたくないというサボりの言い訳に過ぎないよな。
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