今や全世界に認められつつある松木のモーター その版権のお陰でこじんまりとしたこけしビル松木電機には充分な資金が集まりつつある。だからこその警備システムと人員配置、ビルの設計である。
松木電機の資金と反比例するように現政権である河岸政権の支持率も落ちてきた。長期政権を誇った前安倍政権のシワ寄せをのらりくらりとかわしてきたが、それももう限界。
そろそろか、、、
デスクにお勉強用の政治物のデーブイデーをほおりだし、
松木がAKレーシングの背もたれを倒し天井換気扇に向けて煙草の煙を吹き出したとき頭の上から声がした。
『只今帰りました。』マルシチが帰ってきた。
おう!お疲れ!丁度良かった!
ふたりの作戦会議が始まった。
マル、おりゃあ今ひとつ政治の世界の仕組みが解らねえ! 総理まで駆け上がるのに東京都知事になるのと衆議院議員になるのとドッチが早え?
東京都知事選が始まる。松木はニュースで今度の東京都知事選に傍若無人なロック歌手や胡散臭い新興宗教教祖等が出馬するのをみて、こりゃオレも出れるかもと考えていた。
『都知事になると都知事の任期を全うして辞任し、フリーになってから再度衆議院議員にならなければならないと思います。しかも都の難題をこなして良いイメージで辞任しなければならないので、至難の業でしょう。ならば、今の松木さんの知名度なら交渉次第では自民党の公認を貰って、ここ北区東京12区から参戦し、衆議院議員になるのが早道だと思います。』
ほ〜つ! 考えてんなぁお前ぇ~
『資源調達のみちみちひまですから(^_^;)』
言いながら、デスクの上のデーブイデーをチラ見したマルシチは懐からブルーレイを二本取り出し、これと、
これも 見といて下さい。