松木電機の社屋はもとの工場から荒川を渡った反対側赤羽の浮間公園近くに建てられた地下5階地上8階のこじんまりしたものだった。但し屋上にフジテレビ社屋のように球体屋上展望台を設けたまさに ゛こけし゛の様な形をしていたため、ちまたでは【こけしビル】と呼ばれていた。
屋上の球体展望台はマルシチの執務室兼住居兼セキュリティブースになっている。今はマルシチは居ない、マルシチしか知らない例の鉱石の採取に出張中なのだ。マルシチと松木で勝手に名付けた【マンマタイト】 松木は採取隊を結成して取りに行かせる提案をしたが、マルシチはマンマタイトの出どころがどこからかでも公になる可能性があることは避けたいと調達担当を続けている。