職業柄、書店店頭を定点チェックしています。
昨年末は、アベノミクスへの期待も大きかったのでしょう。アベノミクスサポート本もアンチも大変な賑わいでした。
ことしは昨年と比べると10分の1くらいでしょうか。経済本が、なりを潜めています。選挙後にゾロ出てくるのでしょうか。
またアンチ中韓も減っています。そろそろ飽きがきたのでしょうか。
内田樹さんが、ブログで、尖閣諸島を取られてはならない、それこそ憲法をかえてでも軍隊を整備し命がけで守ろうと考えている人が、原発事故によってもたらされた半永久的に住むことができなくなった愛すべき国土の喪失にはなにも行動を起こさない思考回路を説明していましたが、
なるほどなあと思います。
人間はそもそも限定理解、限定合理でしか動かないんですよね。自分のロジックが破綻するような情報には耳を閉ざす。まさに合理的です。こういう人種が増えてきているわけです。
またこういう本を書く人も増えました。物議を醸しているいまのベストセラー棚にある本も一方の限定ロジックで構成されているノンフィクションだとか。
ある意味本人は幸せでしょうが周囲は大変ですね。まあ本は主張を問う側面もありますからそれが是か非かは問えません。判断するのはあくまで読者です。
さて、書店で変わらず目に付くのは、「成功している人の習慣シリーズ」。やはり一握りの成功者への憧れは不変なんでしょう。
アベノミクスは一握りの成功者、富裕層をより伸ばすことをKPI(重点指標)とする政策ですから、来年あたりはもっと増えるかもしれませんね。