消費増税の反動が深刻です。
御用エコノミストのお決まりのセリフは、
「反動はあるものの、秋口には回復基調になる」
です。
この「基調」という言葉がポイントですね。
仮にマイナスでも、下げ幅が小さくなっていたら、「基調」があてはまる。
言質をとられない術にたくみな官僚作文のキホンです。
さて、ほんとうに回復基調か。
吉田繁治先生のメルマガでもとりあげておられましたが、
2014年の実質消費の前年比を駆け込み需要の3月からみてみると、
3月 +7.2%
4月 -4.6%
5月 -8.0%
6月 -3.0%
7月 -5.9%
8月 -4.7%
なるほど、対前月であれば、下げ幅は縮まったか(笑)。でも4月と同水準というのは、厳しいのではないか。
次に実収入の前年比をみてみると
3月 -3.3%
4月 -7.1%
5月 -4.6%
6月 -6.6%
7月 -6.2%
8月 -5.4%
うん、これも前月比では、下げ幅は縮まった(笑)。
大企業は6月以降ボーナス増、公務員もしれっと賃金上がりました。
にもかかわらず、円安誘導による原料高で、実質はマイナスが続いています。
バターが店頭から消えてしまうような、10月以降のさらなる物価高も懸念事項です。
それでも政策による株高誘導で持てる人、企業の資産を増やし、GDPが回復しているように見せるか。
消費増税の第2ステップ判断時期は12月あたりだそうですが、さてどうなりますか。
個人消費をになう小売流通業のみなさんは、現実を踏まえたうえで、需要を喚起する、あるいは開発する取組みが不可欠だと思われます。