セブン&アイ、イオンの二大流通企業集団が、オムニ戦略の実行期に入っています。

オムニチャネルとは、まさしくネットでも店舗でも、顧客が都合のよいほうをいつでも選択して購入できることです。

これは裏返すと、これまでの商品軸のCRMから人軸のCRMへの大転換を意味しています。

セブンさんが通販大手ニッセンを買収したのはまさに「顧客データ」が欲しいからです。

セブンにはnanacoという流通界でも屈指のビッグデータがありますが、これは商品軸のCRMです。

コンビニのマーケティングはメーカーマーケティングです。1日一個売れれば1万3000もの数字が動く。✖️一ヶ月、一年でメーカーに大きな影響を与えます。販売数量がパワーの源泉です。

むかしからコンビニでは、誰が買ったのかという情報をとることについては意識して投資してきましたが、なかなか進んでいないようです。

たとえばトクホのコーラを買った人はおでんを買う率が高いというデータはあるでしょうが、それが誰なのか。また知ってどうするのか。ここは未開拓です。

一方、通販はまさに、顧客ひとりひとりの年間購入動向を追っています。つまり誰という詳細なデータがあります。

オムニチャネルは、顧客が都合のよい購買チャネルを自由に選択できることです。

ニッセンさんの顧客がコメを買おうと思ったときどこで買うか。

近所のセブンかヨーカドーか、グループ会社か。そうではなくどこでもいい。たとえばお気に入りの生産者グループから買う人がいる。ニッセンさんの顧客にはそういう人も大勢いるでしょう。そこにどんなメリットを提案できるか。最低限、受け取りか支払いはセブンでしてもらえればいい。

そういう自由な買物に対応することです。

よく顧客の囲い込み戦略と勘違いしている人がいますが、それは全くちがいます。

ある意味、プラットホーム戦略に近いでしょう。

しかし、まさに情報がまさに流通を制する…本格的な差がつく時代になりました。

月刊MDもまさにいま「情報」を調理中です。



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