案の定、物議を醸したユニクロの張り紙に関して、同社からパブリックコメントが出ました。

それによれば、

張り紙は、現地スタッフの独断でなされたもので、40分後に回収されたそうです。

同社は、今後ガバナンスを強化し再発を防止するとのこと。

さらに、

「一私企業が政治的態度をいかなる場合でも取るべきべきではない」

という声明を発表しました。

あえて、態度を旗幟鮮明にしない…これは、大人の知恵です。

売国企業と騒ぐ人も大勢でましたが、

これを「点」で捉え、非難する人は、かの国で大騒ぎする人間と本質的には変わりません。

魔女裁判よろしく、イデオロギーで人を平気で殺せる人です。

あえて態度を旗幟鮮明にしない…

かつて、アルジェリア独立問題で、サルトルVSカミュ論争が勃発したとき、カミュがとった態度です。

サルトルは、政治的態度を旗幟鮮明にし、アルジェリア独立を支持しました。

しかし、カミュは政治的態度を旗幟鮮明にすることは、どちらかが正しいと結論付けた時点で、正義の名の下に行われる暴力をすべて肯定したことになると考えました。

我々は、歴史の教訓で、正義がどれほどうつろいやすく、恣意的で、またその名の下に行われる暴力が集団ヒステリーと相まって、どんなに非人間的な、残忍な行動を容認するかを知っています。

カミュは、結果「わからない」という態度をとり、これまた当時、サルトル支持者層から痛烈な批判を受けます。

しかし、のちにサルトル的態度がフランスでは大多数否定されるようになります。

あえて態度を旗幟鮮明にしない…

私は今回のユニクロのパブリックコメントは重要な示唆を与えてくれると思います。



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