本日、東大の医科学研究所にて医療イノベーションシステム研究会に参加しています。
セルフメディケーションならぬ、ソーシャルメディケーション。
電子お薬手帳の普及と活用方法の開発は、ICT技術革新によって非常に身近になっています。
ですが、新しい技術の流通には、ご多分にもれず、既得権とのたたかいが避けられません。
既得権者は、大体総論賛成で各論反対です。
このソーシャルメディケーションという分野は、先の大震災でも指摘されたように、患者情報と薬歴の消失は大きな問題になりました。
クラウドによる一元データ管理は受益者のメリットになります。
もちろんデメリットもあります。「個人情報保護」と「全体最適」という耳触りのよいレトリックが阻害要因であることが多い。
震災でも薬歴を問い合わせたところ個人情報をたてに情報公開を拒んだ健康保険組合が続出しました。
医師と薬剤師が、患者から根気のいるヒヤリングを行って、なんとか対応したのが現実でした。
デメリットはよく検証して知恵を絞り、解決策を探ればいい。
ありがちなのは、レトリックをもって議論と思考を停止させてしまうんですね。
既得権者は、このレトリックの使い方が悪魔的にうまい。
このレトリックを打ち破るためには、ICTによる革新で一点突破の部分最適も必要と考えます。
そんなことを考えながら聴講した研究会でした。
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