昨日スッポン尽くしを満喫させていただいた大茂利商会の大森圭子さんの亡くなったご主人は、豊橋を代表する実業家のひとりでした。
名大工学部を出た理系の人でありながら、歴史研究、芸術に造詣が深く、ことのほか、音楽を愛した方でした。
このオーディオルームは、『レコード芸術』という知る人ぞ知る一流の好事家が愛読する専門誌にも何度か登場したそうです。このレコード、CDのコレクションはファン垂涎のものだとか。
このオーディオルームから茶室と書庫が配された日本庭園が眺められます。
こちらは茶室の障子を開け放った状態のもの。隠れ家のような趣です。
大学教授の御宅のような書庫。一日中いても飽きないですね。
これは、人間国宝の加藤卓男氏による紀元前のアレクサンドロス貨幣を象った陶板。ラスター彩の復元で名高い加藤氏らしい青釉が見事です。
紐タイの留具につかったそうですが、こういうものを普段使いできるところが素晴らしいセンスです。
実業家が芸術、骨董を愛し、ときに保護するのはそれこそルネサンスからの伝統ですが、久しぶりにその眼福にあずかりました。
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