月刊MD編集長(2代目)のブログ


何度もブログでは登場していますが、


TPOSとは、


タイム(Time)、プレイス(Place)、オケージョン(Occasion)、スタイル(Style)。


消費者の生活シーンを観察、分類し、組み合わせ、「カテゴリー」をつくり売場として展開し、


顧客の利便性、満足を高め、生活の新たな喜び、発見を促す方法です。


そしてわが店のTPOSを開発することは大きな競争優位の戦術となります。


コンビニは、


文字通り、「コンビニエンス」(利便性)というTPOS開発においては世界屈指の流通業です。


これは生理用品とともにサニタリーショーツ(生理時のインナー)が展開されています。


サニタリショーツはMとLサイズの2SKU。


価格も1280円とこなれています。*通販では3000円以上します(2つ-4つ入り)


デザインもパッケージも洗練されています。


コンビニも最近は女性利用者が増えています。


よって、コンビニでも、生理用品、サニタリーショーツの棚に、化粧品、化粧小物が揃っています。


コンビニは制約条件の中で、最大の効果を高めるという方法を熟知しています。


たった3尺3本で「女性用品」売場をまとめあげています。


女性からすれば生理用品はドラッグストアで買うという声が圧倒的です。


ですが、生理用品の購買率に比べて、サニタリーショーツはどれぐらいの買上率でしょうか?


生理用品の率に見合っているでしょうか?


そもそもちかくに揃っているでしょうか?


ドラッグストアであればこそ、


女性の生理時のさまざまなソリューションを提案すべきでしょう。


なんといっても鎮痛剤の「ロキソニン」を売ることができるのはドラッグストアです。


韓国コスメのなかにはよもぎ蒸しと同じ効果を持つ「機能的サニタリーショーツ」があるそうで、


大人気だそうです。


これはコンビニがまだできないところです。


「まだ」というより「しない」という領域です。


コンビニのTPOS開発はあくまで「利便性」。


緊急時にあると便利な・・というオケージョンをきりとって、


生理用品とサニタリーショーツを同じ棚に揃えているのです。


だから利便性以外の機能はいらないのです。


ですが、女性たちが、


生理用品はドラッグではなくてコンビニだという認識が高まれば、


また状況はかわるでしょう。


ドラッグストアがおなじことをやっても、


それはコンビニの追随でしかありません。


「利便性」というオケージョンを切り取ることはやはりコンビニに軍配があがります。


最近は、


ドラッグストアのコンビニ化ということで、


お弁当や総菜、飲料に力を入れていますが、


これはコンビニの土俵です。


これを凌ぐことは至難の業です。


弁当や総菜をつくる設備投資額も段違いです。


そうではなく、たとえば、都心に点在するドラッグストアでは、生理用品ひとつとっても、


弁当を超える回転数だそうで、補充しても補充しても追い付かないそうです。


つまり、女性からすればやはりドラッグストアが購買チャネルとして第一であるという証左です。


であれば、そのプライオリティをどう活用するか。


知恵を絞りたいものです。


*在庫の補充方法設計も重要なサプライチェーン構築問題です。これはまた別の機会に。