カリスマ店員と言われる方は、日本全国たくさんいらっしゃいます。

私も、いろんな特集でお訪ねしました。

いまはなくなってしまいましたが、アキハバラデパートの実演販売のプロ中のプロから109テナントの販売員さんまで。

プロの実演販売を除けば、大体の方は、実に自然体でお客様に接しています。

数字をみれば、すごいなあと思うのですが、ご本人にうかがうと、

「どこって言われてもわからないんですよね…すみません。取材のお役に立たなくて…」

こういう方は、私の幾ばくかの経験でいうと「本物」です。

かつて新幹線の売り子さんが著名になったことがありましたが、彼女もまさにそうでした。

評価した人が、彼女の目線、商品を渡す角度、タイミング、自然にやっていたことを分解してマニュアル化しましたが、やはり表面だけ真似ても、同じような効果が得られるとは限りません。

先日、お訪ねした達人もそんな方でした。

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ユタカファーマシーの是川さん。

たとえば、お客様が、勧めた商品を棚に戻したときは、「ノー」のサインです。

棚に戻した瞬間、是川さんは、一歩下がります。

これは、お客様の「ノー」のサインを受け止めたという自然な反応で無意識に行っています。

実は是川さんは、接客をされない買物のほうが好みで、自分だったら嫌な立ち位置を自然に把握しています。

だからお客様の財布のはいったバッグの持ち手とは、逆にポジショニングします。

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このクロージングのときの肘を「ポンポン」するというのも、距離感を把握したしるしともいうべきもの。

バッグの持ち手側に立っても不愉快でない距離感を持ち得たときに、自然と出る行動だそうです。

よく販売は恋愛と同じだと言われます。

「距離感をつかむ」というのはマニュアルで、説明できるものではありませんが、やはり、とりかかりを人間は求めてしまうものです。

「彼女がこんな態度、仕草をしたら、これはこういうサイン!だからこうしよう!」と鵜呑みにして気まずい経験をした方も多いのでは?

もちろん私もです。(笑)

世の中、とくに夜の飲食界のカリスマの男性、女性の本なども、仕事柄読むのですが、

「なるほど、こういうメール返信はこんな意味があったのか…」と愕然することしばしば。(笑)

疑似恋愛をプロの職業としている方々はさすがだなあと思います。

なんだか変な締めですが、

販売は恋愛と一緒という中谷彰宏大先生以来の原理原則を確認したということで。(笑)





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