いささか旧聞に属しますが、


セブンイレブンが自社オリジナルのコミックを発行するというニュースがありました。


元々鈴木敏文会長は取次大手トーハンの役員を長年やっていましたし、


書籍販売市場でセブンイレブンのチャネルシェアは、90年代前半からトップを続けています。


いわゆる出版社のもつコンテンツ再利用のモデルを生み出したのもセブンイレブンです。


ペーパーバックス方式で、


「ゴルゴ13」や「ギャラリーフェイク」といった名作のセレクトシリーズを打ち出し、「コンビニコミック」を確立しました。


話題のベストセラーやノウハウ系もコンビニの店頭で買えます。


しかし、「コンビニコミック」の名作リユースも一巡、二巡し、ベストセラー効果も薄れてきたのが現実です。


コンビニコミック名作リユースは私の世代がターゲットですし、


若者の「テレビ離れ」「活字離れそして「コンビニ離れ」対策が急務でした。


コンビニはスイーツで女性、ローカロリー弁当で高齢者を次々と取り込んでいきます。


「若い世代」をどう取り込むかも重要です。


そこで打ち出したのが、オリジナルコミック。なかなかの発想ですが、今後どうなるか楽しみですね。


かつて、『少年ジャンプ』全盛のころ、


セブンイレブンのバイヤーは集英社から印刷所に入った段階で、最新号のゲラを読むことができたそうです。


その内容で、全国のセブンイレブンの発注支援情報を出しました。


だから、たぶん、


「フリーザの次の変身がどうなるのか?」


「ジュウザはラオウにどこまで迫れるのか?」


「やっぱり桃は勝つのか?」


「まどかさんは恭介とくっつくのか?」


*すみません、完全にわたしの趣味、世代です・・。(笑)


といった内容を先取りして、ジャンプの売れ数を予測して、発注をかけさせたわけですね。


このメーカーの最後の一工程を流通の中に組み込む・・日本のコンビニ産業が到達したビジネスモデルです。


それが今度は、一工程ではなく、もっと上流にさかのぼるということです。


コンテンツビジネスの上流をおさえるビジネスがコンビニで適用できるかどうか見ものです。


ところで、先般東大の大澤先生の研究室セミナー打ち上げで、この話で盛り上がりました。


ジャンプでもっとも好きな漫画は?というのは男子はいつまでたっても大好きな「男子ネタ」です。(笑)


わたしより少し上の方は「サーキットの狼」、


わたしは、もちろん「リンかけ」。です。(笑)


しかし、wikiの「リンかけ」の解説、よくできていますねー。


「2ページ1コマという超絶的な技法を編み出した革命的作品」・・、うーむ名表現だ・・。