月刊MD編集長(2代目)のブログ

こちらは、中国の山東省青島(チンタオ)にある青島東部店です。

山東省には現在7店のジャスコがあって、同店はその1号店。

日本を含めて店舗当たりの売上が、ナンバーワンになったこともある大繁盛店です。


いまイオンさんは中国では北京ー天津間のSC開発を中心に進めていますが、

アジアにおいて、先行優位のドミナントづくりが成功しているのは、


マレーシアとこの中国の山東省でしょう。


小売業の国際化プロセス研究の第一人者である法政大学の矢作敏行先生は、


「買い方」提案の先行優位性と言っていますが、


ある地域の経済が伸びて、所得水準も上がるそのタイミングを迎える少し前に、地域におけるナンバーワン店舗をつくり、


「化粧品はこう買うのだ」という消費者への刷り込みを行うことです。


このタイミングが難しい。もちろん競合も狙っていますからね。



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化粧品においては日本ブランドはやはり健在。


資生堂さんの、「オプレ」は中国の女性に特化した現地開発ブランドで、1994年の発売以来、現在は10倍の規模を持つに至っています。


イメージキャラクターは、SMAPの香取慎吾さん。


アジアでは韓国が東南アジアを中心に、コスメと韓流芸能をセットで売り出していますが、日本も「資生堂+ジャニーズ」の王道コンビで負けていられませんね!


アジアではやはり「マス」との連動は重要です。


カネボウさんも、「アクア・スプリナ」を2009年から百貨店ブランドとして売り出しています。



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ジャスコは百貨店的ブランドを揃える一方、食品売場側で、値ごろ感のある中価格帯のブランドを展開しています。この「百貨店ブランド+値ごろの専門店ブランド」の提案が日本型総合ストアの強みです。成都のイトーヨーカ堂さんもそうですね。


カルフール、ウォルマートにはないコスメ売場なのです。


中価格帯専門ブランドには、


資生堂さんの「URARA」、韓国の「dodo」、中国の「ISAMELL」などまさしく、日中韓激突です。


ちなみに男性化粧品市場も中国では伸びているそうで、ある調査によると米国市場規模を抜いているとか。


日本の男性化粧品市場は、スキンケア、ヘアケア、シェーバーなど含めておよそ1000ー1500億円と言われます。


女性化粧品市場は1兆円超ですから、男性は女性の10分の1なのですが、伸び率は男性の方が大きい。伸びしろも期待できます。


中国でも同様の動きが考えられます。


これからの中国での男性化粧品市場も見逃せませんね!


男性コスメの売り方提案は、アジア最大のドラッグストアワトソン(中国は約1000店舗)などがはじめていますが、総合ストアならではの方法もあるはずです。


この青島レポートの詳細は、間もなく発売の月刊MD7月号(6月20日)にて!