きのう東京経済大学の本藤先生ゼミの活動を紹介させていただきました。
すごいなと思ったのは、アインさんがこのプロジェクトのためにフロントエンドのゴンドラを用意してくれたということです。
これはいわば主通路沿いに面した店舗でもっとも通過率の高い一等地売場のことです。
ここで営業活動してくださいということです。
その意味では、アインさんも期待しているということですね。
さて、ゴンドラエンドの作り方はいろいろありまして、
日本のドラッグストアは最近では、ゴンドラのサイドネットのプロモーションに力を入れているメーカーさんが多いです。
コンパクトで目立ち、店舗の作業負担も減ります。
有力なメーカーはいまこの場所の攻略に力を入れています。
ですが、やはり定番棚も重要です。
流通の世界では、
定番棚と催事売場のカートンを2つにわけています。
ひとつが、PDQ(pretty darn quick)、もうひとつが、RRP(retail raeady package)です。
前者は、カートン自体に商品がセットされており、店頭陳列時間の短縮、ブランドメッセージ表示POPの役割を担うエンド用アウターカ―トンです。
上の写真例もこのPDQの一種ですね。
後者は、定番棚用のインナ―カートンです。(*詳細は月刊MD5月号の記事にて)
たまたま、ある先生からアルディについての問い合わせがあり、写真を整理していましたら、出てきたのでアップします。この企業もウォルマートとは別の意味ですごい。ドイツ流合理主義の粋を味わえます。
定番(ステープル)と催事売場(シーゾナル)は商品の展示期間の違いでもあります。
ステープルは13週間以上。シーゾナルはそれ以下の展示期間が通常です。
またゴンドラエンドの位置はそれぞれ通過率によってゴンドラエンドあたりの利益率が出されています。
これは米欧のチェーンストアでは当たり前と言えば当たり前。
日本ではちょっとできていません。
これはワトソンの定番棚。
日本の資生堂さんとコーセーさんの売場ですが、
きめ細かなワークショップによってワトソンオリジナルの棚としてつくられています。
ワトソンからすれば、他社との差別化となり、
メーカーからすれば、このパターンが1000店舗規模で統一されれば、
生産計画と販売計画が立てられるので、合理的なサプライチェーンが出来上がります。
定番と催事の売場をどうつくっていくか。
さらには、PDQ、RRPをどのようにあてはめていくのか。
とくに大震災後の電力不足などで、メーカーの生産能力も確実に減ります。
小売店舗も少ない品目で、プロモーションをつくらねばなりません。
あらためて注目されるのは効果の高いブランド化につながる「デザインPOP」です。
成功の決め手は「継続性」「効果検証」「シリーズ化」です。
どこがどのように仕掛けるか。水面下でかなり動きはじめました。
メーカー、ベンダー、ドラッグスストアすべてにかかわる共通重要施策のうちのひとつです。
月刊MDはこのような動きをどこよりもはやく、つぶさにキャッチアップしていきたいと思います。