きのう、午後ライフビジネスウェザーのビジネス気象研究所所長常盤勝美さんが来社されました。
(ライフビジネスウェザーHP)
前職時代、連載をもっていただいたことがあったのですが、
月刊MDになってはじめて、久しぶりの再会となりました。
http://www.shoninsha.co.jp/modules/tenki/
(常盤さんのブログ)
この常盤さん、
おそらく日本でも一人しかいない、「天気とマーチャンダイジング」=ウェザーMDのプロフェッショナル。もちろん気象予報士でもあります。
MDと天気は不可分の存在です。
むかし、渥美先生に聞いた話ですが、やっちゃば(市場)には大体情報屋さんがいて、きょうの天気で作物の出来不出来、漁のよしあしを判断して、バイヤーに伝えるブローカーさんがいるそうです。すぐれたバイヤーはこういう人を何人知っているかで、集荷力技術に差ができてしまいます。
常盤さんは筑波で気象学を学んだプロ中のプロですが、「気象予報士は限界がある。漁師さんなどの経験則にはかなわない。ある時期ある時間の雲の位置で雨や風向きを予測する精度はすごい」と言います。諸葛孔明みたいですね。
それでも一般的な気象データもだいぶ精度が増し、MDへの適用ができるようになってきました。
気温が前日と一度違うだけで、ある特定商品の売れ行きがかわります。
それを予測して、商品を用意できるかどうか、打ち出せるかどうか。これがウェザーMDの真髄です。
小売企業の決算発表も、大体経済情勢からはじまってお天気の話題から入ります。
コンビニや食品スーパーの店長さんは、購買頻度の高い商品を売っているので、
比較的ウェザーに従来から関心がありました。
日配品(牛乳や豆腐など)や惣菜、アイスクリームやおでんはその代表ですね。
常盤さんはウェザーMDと顧客IDPOSを連動させる計画も練っています。
「Aという商品はだれが買っているか」に加えて、買った時の「お天気」を要素に加えるのです。
「お天気係数」というそうです。
そうなると、きょうのお天気で係数が高い商品をどのように打ち出すか、想定することができます。
しかも顧客IDPOS分析でだいたどんな層が買うのか見当がつきますから、ターゲットをしぼって「お声掛け」ができます。
ドラッグストアの商材も「天気」にかかわる商品がほとんどです。
いまなら紫外線対策、これからは熱中症、虫よけ対策も入ってきます。
紫外線対策はいまや通年です。
寒暖の差が激しいときには、血圧の変化も生じますし、湿度も関節痛などにも影響します。
「天気」を深く知っておくと、POPやカウンセリングの質がかわってくると思いませんか?
「今週はとくに紫外線に気を付けて!」って言えますよね。こういう情報を店舗から発信すれば、店舗の信頼につながります。
ゼリア新薬さんの関節痛鎮痛剤「コンドロイチン」CMは石原良純さんをつかっていますが、かれは気象予報士ですから、ゼリアさんってこういうことがわかって(あるいは広告代理店さん?)いるんだろうなあと思いました。
ということで常盤さんには、月刊MDの強力執筆陣として「ヘルス&ビューティウェザーMD」を担当していただくことに。
もちろん以前ブログで書いたドラッグストアビジネス戦略会議の重要メンバーにもなっていただきます。
面白くなりますよ!
(蛇足)
常盤さんの会社には気象予報士タレントさんが何人か所属されているのですが、そのうちのお一人、山本志織さんのファンだったんですよねえ。世間では平日ご担当半井さんのほうがメジャーでしたけど、わたしは断然山本派でした(笑)。3月でNHKの土日のニュース7を卒業されましたが、またどこかでお目にかかりたいですねえ。