月曜の朝から重いタイトルで申し訳ありません(笑)。
男の悩みはつきませんねえ。
さて、この商品は、月刊MDでも紹介した、
神戸の老舗製薬メーカー摩耶堂さんの「キンジャセイ」という商品。
もともと同社は、「金蛇精」という精力剤がロングセラー商品として知られていました。
*いかにも効きそうな名前ですよね!
改正薬事法後、この商品は、副作用リスク分類が高いということで第1類(薬剤師のみが販売できる)に選定されました。
同法施行により、これまで主力販売チャネルであったドラッグストアも薬剤師さんの勤務ブランクがどうしても出てくる中、販売機会が従来に比べて少なくなり、やはり売上は落ちました。これは第1類医薬品の多くが直面した現実です。
そこで、摩耶堂さんも従来の商品価値とは異なる見せ方をすることになりました。*名前も「キンジャセイ」に。
それは精力剤というくくりから「男性の更年期障害」対策へというくくり直し。
そもそも男性の更年期障害というものも認知度が少なく、鬱などとよく混同されるのですが、
加齢に伴う男性ホルモン減少により、記憶力の減退、視力低下、全身倦怠、精力減退などが表われる症状であり、
医学的にも認められています。
摩耶堂さんは、これをもっとひろく「男の悩み」を解決するというカテゴリーの中で打ち出そうとしています。
精力減退もありますが、髪の毛や、お肌、加齢臭、口臭、歯周病、禁煙リバウンド、メタボ・・男の悩みってつきませんよねえ。
でもドラッグストアってこれらの対策商品がぜんぶ揃っているんですよね。
ところが、ドラッグストアの男女来店比率は、平均およそ「2:8」。場所や店舗形態によっては、「1:9」です。
そう考えると、ドラッグストアにとって、まだまだターゲットとしての宝の山が掘り起こされていないということになります。
その意味では、いま「れこっず」さんなどが店舗展開を進めている
「コンビニ+ドラッグ」というフォーマットは、男女来店比率「4:5」という数字に達していますから、
「男の悩み」系を打ち出すのは、格好の舞台です。
「男の悩み解決します!」ってのぼりがたっていたら、
わたしも嬉しいなあ。どんどん挑戦してみてほしいですね。
でも介護の先生が言っておられたのは、男性の悩みを聞いてあげるのは女性がやはりよいようです。
こんなこと聞いたら恥ずかしいと思うようなことは、
医師よりも看護士さんのほうが受け取りやすいのと一緒です。
悩みをどう受け止めて、コミュニケーションをとるのか。どこまでセルフでカバーするのか、
どういうカウンセリング技術を磨くのか。
そういう設計がドラッグストアでも益々大切になってきます。