ゼラニウムというだけで数百数千にも変化して行っているのが、今の地球です。
「ゼラニウムが虫よけに良い」という間違った情報が独り歩きしてしまった理由の一つを、下記のゼラニウムという植物の種類の中からもある推察をすることもできるでしょう。
ゼラニウムの一つ、“シトロネラゼラニウム”があります。
では精油のシトロネラは虫よけに良いのでしょうか？
無理です。
“昆虫忌避作用”の分子であるシトロネラールが5％も入っていません。
ではよく「抗菌力が強いといわれている●●という精油...」
すみません。
菌 と 昆虫 は別物です。
昆虫も、ノミとダニと蚊のことです。
さて、貴方が使っている、または教えているゼラニウムはどの種類に当たるでしょう？
十分な量のシトロネラールが含まれていなければ、単なる香り付けのプラセボ効果で終わってしまいます。
ではシトロネラールが最も含有されているのは？
ユーカリレモン（レモンユーカリ）です。
プラナロム社の精油を例として成分表を見ると、８０％以上は常に含有されています。
ではユーカリレモンをエタノールに混ぜて、０．５～２％で．．．
とんでもないことです。
テルペン系アルデヒド類のシトロネラールであるからこそ、その構造式があるからこそ昆虫忌避作用があるのです。
エタノールと言うアルコールの一種を加えることで、香りは高まりますが、分子構造は破壊され、同時に求める作用も破壊されてしまいます。
こうなるともはや香りのスプレーとなるだけです。
精油はガットフォセがアロマテラピーの始祖となったときにすでにあったのです。
これの意味するところは、精油はアロマテラピーのために存在していたのではないということ。
ではなんでこの世に存在していたのでしょう。
香料の原材料です。
主に現代までは香水に使われています。
だからこそ香りが重要で、薬理作用などはどうでも良いのです。
さて、ゼラニウム、香りで選んで香りによる癒しのアロマテラピーとして利用するか、はたまた分子の作用を選んで、虫よけを目的として使用するかは個々人の自由ですが、残念ながらゼラニウムには虫よけ作用（昆虫忌避作用）を持つ成分が入っていません。
ゼラニウムの種類では虫よけは完全に無理です。
間違った情報を生徒さんたちに教えてしまう前にご注意を。
ゼラニウムの種類とは．．．
その葉っぱの形でも分類されています。
ほとんどがフウロソウ科の多年草です。
【葉の形による分類】 １）ファーンリーフ型
ドクターリビングストンゼラニウム
ブルボンゼラニウムフィリシフォリュームゼラニウム
ミセスティラーゼラニウム
シエルプランドローズゼラニウム
ミセスジョイレッドゼラニウム
オーシャンウエーブゼラニウム
【葉の形による分類】 ２）オークリーフ型
ミセスティラーゼラニウム
メープルリーフゼラニウム
ベパーミントゼラニウム
【葉の形による分類】 ３）ハートリーフ型
プリンスルパートゼラニウム
アッブルゼラニウム
シトロネラゼラニウム
オールドスパイスゼラニウム
レモンゼラニウム
ペパーミントゼラニウム
【葉の形による分類】 ４）ラウンドリーフ型
ブリリアント
シナモンゼラニウム
クロリンダゼラニウム
ジンジャーゼラニウム
ナツメッグゼラニウム
その他ゼラニウムにはオシャレな名称がつけられています。
【その他の様々なゼラニウム】
ブルボンゼラニウム（ゼラニウムブルボン）
ローズゼラニウム
デンタタゼラニウム
アターオブローズゼラニウム
オーシャンウェーブゼラニウム
スノーフレークゼラニウム
ブリリアント
シェルブランドローズゼラニウム
ローズレッドゼラニウム
ミセスティラーゼラニウム
ミセスジョイレッドゼラニウム
ペパーミントゼラニウム
ペパーミントローズゼラニウム
班入りペパーミントゼラニウム
チョコレートペパーミントゼラニウム
リリアンポッテンガーゼラニウム
パンジェントペパーミントゼラニウム
ジョイルシールゼラニウム
トレーリングオークゼラニウム
レモンゼラニウム
レモンプリンスルパードバリエガタ
メーブルグレーゼラニウム
ナツメッグゼラニウム
班入りナツメッグゼラニウム
パイナップルゼラニウム
アップルゼラニウム
ドクターリビングストンゼラニウム
レモンローズゼラニウム
ライムゼラニウム
レモンバームゼラニウム
シトロネラゼラニウム
グレープリーフゼラニウム
アプリコットゼラニウム
フィリシフォリュームゼラニウム
班入りクリスピュームレモンゼラニウム
オレンジゼラニウム
ストロベリーゼラニウム
メープルリーフゼラニウム
スケルトンズユニークゼラニウム
オールドスパイスゼラニウム
ジンジャーゼラニウム
クロリンダゼラニウム
シナモンゼラニウム
その他
こんなにもゼラニウムという植物の種類があります。
さらには収穫地域や収穫時期によって、成分が異なることを考慮すると、世界には数百から数千、さらにはそれ以上のゼラニウムが毎年生まれている計算になります。
メディカルアロマではゼラニウムという精油が必要なのではなく、特定のゼラニウムという精油が含有する成分を必要としています。
「母乳は血液から作られます」
だからこそ絶対的な信頼が無い限り、体への使用も試用も避けるべきです。
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