名前を名乗らぬ若者続出
今日は若者の不思議な傾向について話をしたい。
みなさんはお気づきだろうか・・。
若者が電話をかける際に名前を名乗る習慣がないということを。
全てとは言わないが、「9割」が名乗らない。
これまでのコラムでも書いてきたが
この背景には大きく分けて2つ挙げられる。
まず「個人情報保護法」の間違えた解釈。
これは個人情報の有用性に配慮しながら、
個人の権利利益を保護することを目的としています(法第1条)。
このため、個人情報の取扱いに当たっては、
個人情報の「保護」と「活用」のバランスを図ることが重要と考えられます。(消費者省HPより抜粋)
である。
中にはこれによって、
必要が無い限り身分を明かしてはならないんだという若者も実際多い。
最近はオレオレ詐欺など被害拡大防止のために、
電話に出る際に「はい●●です」と最初から名乗らないほうが良いとする指導も行われている。
しかしこれは「かかってきた場合」に限定されるもので、自らが意識的に相手(会社)にかけているのであれば別ではないか?
当協会にかかって来る電話、並びにメールの大半は「本題」からスタートする学生さんや社会人が多い。
過去にこちらから「申し訳ございませんがお名前をうかがってよいでしょうか・・?」とたずねたところ
「プライバシーに関することなので・・」ということで言えませんと堂々と語る人もいれば
電話をいきなり切ってしまう人もいた。
しかも当協会主催の検定講座申込みフォーマットに「氏名・住所・連絡先・実家・大学名・生年月日」すべて記入し
送ってきている人にもかかわらず・・である。
■背景には「文字・記号での慣れた意思表示と無意識感覚」
デジタルツールに依存した・・いや している現実である。
人間の習慣というのは行動学の観点からも半年も行えば依存度も高くなり
便利から不便に戻ることは無い。
そんな中、メールフォーマットは気軽に打ち込めても個人情報保護法だのPマークなどに守られて安心という感覚が強いようだ。
一方、アナログでの表現が衰えてきている現実は、「言えない・言わない」という極端な行動に限られると言う悲しい表現力である。
この無意識レベルで行われるコミュニケーションこそが日本の姿である。
何かあれば守ってくれる・・言った言わないは文字や記号で残す・・
確かに大切ではあるが、これらはあくまでも「予備コミュニケーションツール」にしかすぎないのである。
しかしながらこれが今、メインとなり人との直接的つながりが「予備」感覚となりつつある。
これが私の警鐘を鳴らしたい一因であり、
企業人材教育にせよ、大学にせよ、大切ものは何かを・・きづいて欲しいところである。
10年ほど前にすでにこのことを申し上げていたことが思い出される。
開発される企業や、専門家にこれらの指摘をした際に鼻で笑われたことを・・。
今さら恨むわけではないが、
ようやく40歳を超え、多くの皆様に支持されてきた今こそ
小さいながらもこうして 日本コミュニケーション基礎検定を立ち上げることができ、
また多くの社会人や就職活動生、企業経営者など様々な講演や講座を通して
単なる座学では終わらないリレーションをたっぷり含んだ内容が完成し好評をいただいています。
無意識レベルから「意識」へ。
ぜひ当協会ホームページに遊びにきませんか?
http://www.ja-cp.com
講演に関するお問い合わせもホームページからどうぞ。
コミュニケーションが旬なテーマな理由
その一部をご紹介しました。
これが今の日本のコミュニケーションに関する現実なんです。
菅原藤理
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