■【心のケア】非日常の中で見出す日常 | 精神科医名越康文監修カウンセリングルーム~メンタルケアサロン『ピュアラル』のピュアブロ(カウンセリング・東京都渋谷区広尾)

精神科医名越康文監修カウンセリングルーム~メンタルケアサロン『ピュアラル』のピュアブロ(カウンセリング・東京都渋谷区広尾)

精神科医名越康文監修カウンセリングルーム
メンタルケアサロン~ピュアラル
(カウンセリング・東京都渋谷区広尾)
のカウンセリング・メンタルトレーニングに関する
メンタルサポートブログです。

皆さま、こんにちは。
ピュアラル・代表カウンセラーの小高千枝です。



広島の土砂災害。
ニュースで毎日拝見をさせて頂いておりますが
東京でみている私たちとの温度差があることは理解しております。



現地の皆さまのご苦労は言葉にあらわせないもの。



経験をしていない私が安易にコメントをしてはいけないと感じますが
東日本大震災の際に被災地支援のカウンセリングで足を運んだ際
時間が経つにつれて実感するマイナス感情に苛まれる
人間の心と向き合って参りましたため
少しお話をさせて頂きます。




人間は心に負荷がかかることが起こると
それを打ち消そうとし
自分の気持ちに蓋をしてしまいがちです。



とくに我慢強い日本人には多く見られる症状。
また、自分だけがワガママを言ってはいけないという気持ちになり
辛さ、悲しみ、苦しみを表現することを拒みます。




勿論、状況によっては素直に気持ちを吐き出すこともできないでしょう。
吐き出す相手もいないと思います。
そういった中で、マイナス感情を持つことを否定的に考え
「駄目な自分」とレッテルをはってしまう傾向があります。




そこから引きこもりがちになり
自分の殻に閉じこもってしまうこともあります。




私が東日本大震災の際に被災地へ足を運んだのは
震災発生から2ヶ月後でした。
現実を受け止めはじめ、自分の置かれている立場をみつめる被災者の皆さん。
とても元気にふるまっているか、部屋から出てこないか。。。
どちらかでした。



元気にふるまっていらしても、やはり現実をどう受け止めるかとの
葛藤が見られ、何気ない会話の中に不安感や焦燥感をお伝えいただきました。



ただ、元気そうにされている方皆さんに共通することは
「普通の日常」を取り戻そうとする意識を持たれていたということ。
目の前にある環境は非日常です。
ただ、非日常は”たまに”だから意味があるものであり
非日常を受け入れることはストレスがかかります。



出来る限り、与えられた環境の中で
日常のペースを取り戻そうとされていたこと。
それが身近でできる安心感を与えるきっかけになるものです。



状況をしっかりと把握していない中でこういったコメントをすることは
失礼にあたるかもしれませんが
今、できるケアから少しずつ始めていただきたいと思っております。



一日も早い復旧と皆様の御健康を心からお祈り申し上げます。