■社会規範や社会制度によってつくられる“障がい” | 精神科医名越康文監修カウンセリングルーム~メンタルケアサロン『ピュアラル』のピュアブロ(カウンセリング・東京都渋谷区広尾)

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精神科医名越康文監修カウンセリングルーム
メンタルケアサロン~ピュアラル
(カウンセリング・東京都渋谷区広尾)
のカウンセリング・メンタルトレーニングに関する
メンタルサポートブログです。

皆さま。こんにちは。
ピュアラル・代表カウンセラーの小高千枝です。



カウンセリングの中でクライアントさまと
『普通』『一般』という言葉の意味についてお話を
させて頂くことがあります。



私自身、公私ともに様々な経験を重ねることで
後天的に新たな価値観が生み出されることもあったり
逆に、基軸となっている自分の価値観を揺らがないものとする
明確な意識が芽生えたりする日々を送っておりますが



世の中の皆さんが一般的な目線や価値観で物事を見るとき
それが『一般的』であるという認識はどこから生まれたもの
だと思いますか?



幼稚園教諭時代に、ある園児の受け入れに対して
問題視されたことがありました。



その子は足が不自由でしたが、日常生活においては何の問題も無く
歩くペースは遅くても、コミュニケーションや子供同士の遊びなど
『普通』に過ごせるお子さんでした。



また、そういったお子さんを受け入れることで
同じクラスの子どもたちは『人』としての学びを経験することにも
なります。



しかし、幼稚園という環境、集団生活において事故などが起こった場合
の責任問題などについて論議が繰り広げられました。



現場の人間である私たち教諭は受け入れ、一緒に成長を
させてもらいたいという願いがありました。
経営側は責任問題について訴えてきました。



非常にデリケートであり、真摯に向き合わなくてはいけないこと。
結果として、私たち現場の人間を主とし
給食室の先生や事務の先生など
皆で協力し見守ることで受け入れることは出来るということになり
そのお子さんは元気に幼稚園に通っていたことを覚えています。



また、発達障がいなどに対するお子さまのサポートなども
現場を通して考える事が多かったです。



以前、特定非営利活動法人『しあわせなみだ』さんから
送られて来ましたメールニュースを拝読し
改めて発達障がい、そして性同一性障害について
考える時間になりました。



是非、皆さまにご一読いただきたく
この場をお借りし、ご紹介をさせて頂きます。


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社会規範や社会制度によってつくられる“障がい”
 
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社会規範や社会制度によってつくられる“障がい”について
考えてみたいと思います。

先日、子育てをしている知り合いが、保健医療機関や保育施設で
「子どもに発達障がいの可能性があるけれども、今は“グレー”の
状態なのでそのまま様子をみましょう」と言われてとても困惑し、
子どもへの関わり方や周りの大人への対応に不安を感じて
いました。

どのような子どもたちの言動から、発達障がいを指摘されたのかを
聞いたところ、5歳の子どもが思い通りにならないことがある
ときに、言葉で表現できずに奇声をあげてしまったり、友だちが
みんなで折紙をしているときに、その子は色鉛筆が散らかっている
ことが気になって片づけを促してしまうなど、“空気が読めず、
社会性が低い”ということでした。

この知り合いの話を聞いて「発達障がいか否かの境界って、とても
社会的で規範的だなあ」という感覚を抱きました。

今の日本社会では、周囲の空気を読んで調和的に
コミュニケーションを図ったり、効率的に知識を習得して、周囲に
迷惑をかけずに生きていくことが望ましいとされています。発達
障がいの問題は、その社会が規定した「正しい姿/あるべき姿」の
枠からはみ出した人たちが「障がい」の枠で捉えられているように
さえ見えます。

そしてこの話は、生まれながらの性別に違和感を抱いている
「性同一性障害」の人たちが抱える問題とも根っこは同じです。


現在、社会制度上の性別は、男性と女性しか存在していないことに
なっています。それゆえに、典型的な男性と女性の間に
グラデーションのように広がるセクシュアリティは、「正常」の
枠からはみ出した存在として捉えられ、場合によっては偏見に
さらされ、社会的排除やいじめの対象になっています。

このように、固定的な社会規範や既存の社会制度が存在することに
よって、それとは異なる状態にある人たちが「障がい」の枠の中に
位置づけられ、その当事者や周りの人たちを苦しめるという構造が
潜んでいます。

社会にある偏見や差別、いじめの背景にあるものを、性格特性や
家庭環境などの個人的な要因に還元してしまうことなく、より
マクロなレベルで社会的な要因が潜んでいることに気づき、
その要因(枠組み)を転覆させていくことが重要です。



その上で、要因(枠組み)に縛られることなく、一人ひとりの存在を個性と
して認め、その人のあり方を尊重するという姿勢がとても重要に
なってくると思います。



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最後までお付き合い頂きましてありがとうございました花(セキセイインコ)





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代表カウンセラー  小高千枝




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