今日は星が降る夜
夏のある日
ペルセウス座流星群
そんな日に僕の彼女は息を引き取った………
彼女は言った
「私が死んだら死ぬまで毎日お墓に来てね」
「あぁもちろんだ…」
僕は喉から上がってくる悲しみを堪えながら呟いた
流星が瞬いた。
儚い命……………まるで彼女のような命…
「綺麗だね」
呟いた。
それは彼女に対する最後の言葉になった。
目をつぶって動かない彼女を抱きながら泣いた…
それが僕の24歳のこと
あの日から毎日来ている
お決まりの花屋で1輪の花を買う
そして呟く
「君と一緒にいられたら寂しくないのに…」
雨の日も
時に残業が長引いても
1日として欠かさずお墓参りをしてきた
彼女と最後に交わした約束を守るために……………
時は過ぎ僕は82歳
病院のベットから体を起こす
僕の余命は後少し
僕は独りぼっち…誰とも関わりを持たずに暮らしてきた
悲しむ人なんて誰もいない
窓の外を見ると星が降る夜
ペルセウス座流星群
彼女と交わした約束を思い出した
僕は歩いた。1歩ずつ。少しずつ。
彼女の眠るお墓を抱きしめ涙を流しながら呟いた
「こんなに歳をとっちゃったよ」
滴る涙
瞬く流星
空を見上げると満点の星空
彼女との思い出が蘇ってきた
「毎日来てくれてありがとね」
「私も一緒に歳をとっていきたかった」
僕のまぶたの裏に焼き付いていた彼女は涙を流しながら
「あなたと一緒に暮らしたい」
星が降る夜…
ペルセウス座流星群
今日僕は儚い人生に終わりを告げた
星が降る夜…
ペルセウス座流星群
それはまるで彼女との新しいスタートの様なものだった
