3種の動機 | あなたの心と魂を励ます[ちゃぷれんろごす]

あなたの心と魂を励ます[ちゃぷれんろごす]

メンタルケア心理士®・上級心理カウンセラーな県内初のチャプレンによる心と魂を励ますブログ

今回は「動機」の話です。
動機とは、人が何かを心に決めたり、行動を起こすための直接的な原因のことを指します。

この動機は大きく3つにわけることができます。

1)親和動機
人は、自分の味方になってくれる人に近寄り、好意を交わしたいという「親和欲求」を抱きます。
この親和欲求を満たしたいという動機が無意識のうちに働きます。これを親和動機とよびます。
この親和動機は社会的動物(社会性をもって生活をしていく)である人間にとっては、とても身近な動機です。
特に、不安傾向が強い場合、親和動機が高まります。

進学して右も左も知らない人だらけ、校内・社内の構造も全然まだ把握できていない。
現在2018年の4月ですが、今まさにそんな不安な状況におかれている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
こういう時に「誰かと一緒に行動したい」という気持ちが起きたりします。
これが親和欲求からくる親和動機ですね。
孤立しないための自然な欲求ととらえることができそうです。

2)成功回避動機
人は、成功を願い達成感という充実した感覚を得るために努力をします。
しかしその反面、成功を恐れる「成功回避動機」というものも持っています。
これは、文化的だったり社会的だったりという背景が個人に大きな影響を与えていて、男女比では女性のほうが強い傾向が見られます。

例えば、4月から子どもが保育園や小学校、中学校に通うことになったなどの時に、復職される奥様もいらっしゃると思います。
この場合発生する成功回避動機は「子育てと家事と仕事、やっていけるだろうか・・・」という不安。
また何か事業を始めようとする場合「これが成功したら、家族との生活に支障が出るのでは・・・」という不安。

社会的な成功が家族や家庭の崩壊につながるような不安を覚える女性が多いことは、実験で確認されているそうです。
この成功回避動機は、文化的時代背景にとても強く影響されるので、心と外的な環境はとても密接な関係であるのがわかりますね。

3)達成動機
人は、何かを成し遂げたいと考えた時に「達成動機」を強く抱きます。
例えば、成功と失敗の確率が五分五分の場合、達成の動機付けは最も高まります。

この達成動機の中に「期待動機」というものがあります。
「どのくらいの確立で達成できるか?」「目標に魅力を感じているか?」を吟味した時、成功する確率が低いほど達成した時の満足度は高くなります。
しかし、失敗を避けたい気持ちのほうが勝ってしまうとやる気が出ません。
これでは、努力すれば達成できたかもしれない事であっても失敗に終わる可能性が高まってしまいます。
この場合はどうすればよいのか?
「失敗のリスクを負う覚悟があるのかどうか」が成功のカギとなります。

メンタルケア心理士資格を例えるならば、「この資格試験合格はできそうか?」「メンタルケア心理士資格に魅力があるのか?」を吟味します。
学会HPを見ると平成29年度の合格率は55%を下回っています。
受験しても落ちるだろうな~と考えてしまうと最初からやる気も起きず、不合格に・・・となる可能性が高くなります。
しかしここで「落ちたとしても受験資格は有効なんだから次の試験に望めばいい!」と失敗のリスクを背負えば意外と一発合格できたり。
できなくても2回目で受かったり。
それでだめでも3回目で受かったり。
つまり受かります!



4月となり新年度です。
私の職場でも、スーツを着た新人看護師たちが資料片手に院内を歩いている姿を見かけました。

新たな学び、新たな仕事を始める方々は、慣れない環境と慣れない人たちに囲まれて1日の多くの時間を過ごします。
1週間前の環境とは全然違いますから、とてもストレスフルな状況です。

気負わず、1ヶ月は「様子見をする」と良いですよ。
そして土日など休みの日には、しっかりと体を休めてくださいね。