ニューヨーク時事】カナダと米国の主要メディアが22日までに情報筋の話として伝えたところによると、中国の叢培武・駐カナダ大使が9日に帰国したことが分かった。 

 

 理由は明らかになっていないが、突然の離任に外交関係者の間で驚きの声が上がっている。叢氏は2019年からカナダ大使を務めている。  これより先、中国外務省は、馬朝旭外務次官が中国を訪問中のカナダのモリソン外務次官と会談し、「両国関係のほか、双方の関心事や懸案事項について意見交換を行った」と表明していた。  

 

カナダと中国の関係は、カナダ当局が18年に米国の要請で中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長を逮捕して以来、緊張が続いている。米当局との司法取引成立を受け孟氏が21年に帰国した後も、中国総領事館員によるカナダ議員脅迫問題を巡り外交官を追放し合う事態に発展するなど、両国はさまざまな問題で対立している。