<安倍首相>フィレンツェでの同行記者団に語った発言要旨

 安倍晋三首相が2日(日本時間同)、イタリア・フィレンツェで同行記者団に語った要旨は次の通り。

 <サミット>

 金融、財政、構造改革などの政策手段を駆使して「G7(主要7カ国)版三本の矢」を放つ必要がある。G7が世界経済の持続的かつ力強い成長をけん引しなければならないとの認識を共有したい。日本がどのような貢献をすべきか、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)で議論を尽くし、見極めたい。今世紀に入り最も高い水準の賃上げの流れをさらに強くしていく。成長分野への投資も重要。子育てや介護支援を重点化していく。

 <消費税率10%>

 消費税は中長期的には社会保障制度の安定に資する。一方、一昨年の(消費税率)8%への引き上げの影響が予想以上に消費に影響を与えたのも事実だ。中国の景気減速懸念や、原油価格下落による世界経済の不透明さをどう認識し、どのようなメッセージを出していくべきかG7で議論する。国際金融経済分析会合の議論を精査したい。

 <衆参同日選>

 解散の「か」の字も考えていない。(消費増税先送りと衆院解散が関係するかは)そもそも解散をまったく考えていないから、現時点では答えようがない。【フィレンツェ】