GSが衝撃試算「中国バブル崩壊で不良債権300兆円規模」
リーマン級ショック
ゴールドマンは8月5日付の「Top of Mind(最大の関心事)」というリポートを発表、「中国の信用懸念問題」について特集した。
リポートの中で、透明性の低い「シャドーバンキング(影の銀行)」セクターが資金調達を増加させているとしたうえで、同社のアジア担当エコノミストならびにストラテジストは、「中国でバブルが崩壊した場合、貸倒損失が最大18・6兆人民元(約297兆円)になる可能性がある」との試算を示している。(中略)
1990年代、日本の不動産バブル崩壊後に発生した不良債権による損失額は約100兆円とされる。また、2008年のリーマン・ショックの際に、米国では3兆ドル(約293兆円)の損失が発生したとされる。これらと比較しても巨大なインパクトだ。
ゴールドマンが強い懸念を示す中国の不良債権だが、大きな要素となっているのが過剰な不動産投資だ。中国経済に詳しい企業文化研究所理事長の勝又壽良氏は「中国地方政府は、農民から安値で農地を接収し、それを高値で売却する手法で資金調達してきた。この“錬金術”は、地価上昇を前提としており、不動産バブルの崩壊は、地方政府の財政崩壊に直結する」と語る。
同時に中国の金融システムの未熟さも意識されている。6月に中国の信用懸念が拡大したのは、一部金融機関が資金ショートを起こしたのが大きな要因とされる。「リーマン・ショックと同じ構造であるにもかかわらず、中国でその金融機関は翌日以降も通常営業していたという。資本主義国ではありえない話」(前出の国内証券)
ゴールドマンに限らず、米国の中国経済を見る目は厳しさを増している。ノーベル経済学賞受賞者でプリンストン大教授のポール・クルーグマン氏はニューヨーク・タイムズ紙のコラムで、「30年間にわたり信じがたい成長をしてきた経済システムは限界に達し、“万里の長城”に激突した。変化を後回しにして最後の審判の日を遅らせた結果、いま、より厳しい状況をもたらしている」と論じている。
300兆円?中国バブル崩壊は、リーマンショック級ですむんでしょうか?
リーマン級ショック
ゴールドマンは8月5日付の「Top of Mind(最大の関心事)」というリポートを発表、「中国の信用懸念問題」について特集した。
リポートの中で、透明性の低い「シャドーバンキング(影の銀行)」セクターが資金調達を増加させているとしたうえで、同社のアジア担当エコノミストならびにストラテジストは、「中国でバブルが崩壊した場合、貸倒損失が最大18・6兆人民元(約297兆円)になる可能性がある」との試算を示している。(中略)
1990年代、日本の不動産バブル崩壊後に発生した不良債権による損失額は約100兆円とされる。また、2008年のリーマン・ショックの際に、米国では3兆ドル(約293兆円)の損失が発生したとされる。これらと比較しても巨大なインパクトだ。
ゴールドマンが強い懸念を示す中国の不良債権だが、大きな要素となっているのが過剰な不動産投資だ。中国経済に詳しい企業文化研究所理事長の勝又壽良氏は「中国地方政府は、農民から安値で農地を接収し、それを高値で売却する手法で資金調達してきた。この“錬金術”は、地価上昇を前提としており、不動産バブルの崩壊は、地方政府の財政崩壊に直結する」と語る。
同時に中国の金融システムの未熟さも意識されている。6月に中国の信用懸念が拡大したのは、一部金融機関が資金ショートを起こしたのが大きな要因とされる。「リーマン・ショックと同じ構造であるにもかかわらず、中国でその金融機関は翌日以降も通常営業していたという。資本主義国ではありえない話」(前出の国内証券)
ゴールドマンに限らず、米国の中国経済を見る目は厳しさを増している。ノーベル経済学賞受賞者でプリンストン大教授のポール・クルーグマン氏はニューヨーク・タイムズ紙のコラムで、「30年間にわたり信じがたい成長をしてきた経済システムは限界に達し、“万里の長城”に激突した。変化を後回しにして最後の審判の日を遅らせた結果、いま、より厳しい状況をもたらしている」と論じている。
300兆円?中国バブル崩壊は、リーマンショック級ですむんでしょうか?