旅館の事業改善『インバウンド』についての考え方 | ノンキャリ経営コンサルタント          のひとり言

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25歳という遅さで大学卒業。銀行本部の審査・与信管理部長、種々の業種の経営コンサル、老舗旅館への代取出向、ファンド投資先の代取や顧問等々、ノンキャリだからこその数多くの現場経験を基にして、思った事を勝手につぶやきます。

これは、昨日私のホームページで書いた原稿のコピペです。
興味があれば、ご覧ください。

旅館の事業改善に関して、『インバウンド』についての、私の考え方を書いてみたいと思います。

今、まさに旧暦の正月『春節』中ですね。日本は、江戸時代まで旧暦でしたが、現在も、中国、台湾、韓国、北朝鮮、ベトナム、ブルネイ、モンゴルでは、旧暦の正月である春節を祝っているそうです。

勿論、皆さんご存知の言葉ですが、例によって、ウィキペデアで調べてみると、インバウンド(inbound)とは、「入ってくる、内向きの」という意味の形容詞。我々の旅館・ホテル業界では、外国人旅行者を自国へ誘致することの意。日本においては、海外から日本へ来る観光客を指すことが多い。行政の対策として「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2002」に従い平成14年から始まったビジット・ジャパン・キャンペーン等で有名になった。 と書かれています。

地域や旅館の特色によって、インバウンドに対する考え方は、千差万別だと言ってしまえばそれだけの話ですよね。

私のこのプログは、基本的に、資金を掛けずに自分達自ら『旅館の事業改善』や『旅館の業績改善』(旅館の経営改善)、更には、『旅館の再生』を目指す手助けになることを目指していますので、旅館のコンサルタントとしては、どのように考えて進めるのかを、お話しようと考えています(何度も言いますが、決して難しく考えないでください)。

結論から言うと、これからは、旅館の規模に係わらず、インバウンドを検討すべきである。何故なら、「クールジャパン(かっこいい日本)」を初めとして、 「和食;日本人の伝統的な食 文化」のユネスコ無形文化遺産登録、政府による観光立国化政策により、インバウンドが増加するのを見過してはならないからという意見です。

それでは、仮に、皆さんの旅館について、インバウンドをどのように考え、また、何をすべきなのかという課題で、経営コンサルタントを依頼すると仮定しましょう。

彼らは、まず何をするのでしょうか?

インバウンドに関しても、経営コンサルタントは必ず同じステップを踏みます。

自分達で実際にやってみましょう。

以前にこのブログに書きましたが、まずは、『己を知る事』(診断)からです。インバウンドに関して、

  1. 外部環境分析(世間の動きを、メモ形式で書き出してみる)
  2. 内部環境分析(自分の旅館の特徴を、メモ形式で書き出してみる)
  3. 両方を合わせて、強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats)毎に分けて書く(メモで良いです)。
  4. 3に挙げたものを、ネットで『SWOT分析』と検索すれば、様式は沢山載っていますので、その中から、好きな形式を選んで書き込んでください。
  5. 再度、皆(3人以上)で各内容の洗い出しをしてみてください。                                                                    少なくとも、各項目10項目以上を目指してください。5つ位は直ぐに出てくるのですが、そこからが勝負です(そこに、普段意識していなかった大事な物がが出てくるのです)。今回は、インバウンドに限って考えるとすれば、5つ以上位でしょうか。

これが、経営コンサルが必ず行い、旅館や金融機関に提出する成果物の、報告書や事業計画書・経営計画書・再生計画書・・・に載っているもので『SWOT分析』というものです。

言わば、病院で言えば診断ですね。『SWOT分析』などと言うだけで、頭脳回路のシャッターを閉めてしまう方がいらっしゃいますが、そんな必要はありません。ただ、3で書いたそれぞれの項目の頭文字を並べただけです(私は強みと弱みを上段に、機会と脅威を下段に書いています)。

ここまでが、現状分析です。

例えば、外部環境分析で言えば、旅館の経営コンサルタントは、観光白書等いろいろなところからデータを集めて、皆さんや、金融機関が見やすくするために、グラフ等に加工したり。いろいろ工夫します。皆さん経営者は、そこまでしなくても大丈夫です。

実際に、「来日観光客数」というキーワードで検索してみると、「日本政府観光局(JNTO)」の訪日外客数の動向というページが最初に出てきます。

クリックするだけで、PDFファイルやExelベースでのファイルが用意されており、2014年は13,413,500人で、前年対比129.4%(約30%の増加)なっていることが分かります(Exelを使える人がいれば、直ぐにグラフ化も出来ます)。

国ごとになっているので、中華人民共和国は、台湾約2,830千人(128.0%)、韓国の約2,755千人人(112.2%)に次いで約2,409千人人(183.3%)となっていることが分かります(カッコ内の数字は前年対比)。

その次が米国の約892千人(111.6%)ですから、この3ケ国で、全体の約60%を占めています。しかも、どの国も、春節(旧暦1月~2月)を祝う連休があり、旅館の閑散期に動くということです(これは、SWOT分析の機会に挙げられますよね)。

この日本政府観光局(JNTO)資料は、2003年から月ごとのデータで載っていますから、これを見ると、更に詳しい分析が出来ますが、少なくとも、中華人民共和国からの観光客は、間違いなく増えていて、これからも増えるということが言えます。

また、テレビ等を見ていても、10年程前ぐらいまでは、弾丸ツアー的な旅行形態や、京都・東京・ディズニーランド等のいわゆるランドマーク的な所に行く事が主流であったのに、徐々に日本の文化を知ろうとする変化が見られる事は、周知の事実と言えるでしょう。昨日の報道は、炊飯器等のお土産を何百万円も使うということが取り上げられていましたが。

このように、PC(パソコン)があれば(使えない方は、使える方に頼めば)情報はいくらでもあるのです。

また、旅館の規模や、どのような旅館を目指すのかによっては、「インバウンドはちょっと・・・」という方もいるかも知れません。

でも、私の知る限り、大きな声でしゃべりまくり、周囲を気にしないというような、中国人ばかりではありませんよ。

今や、日本より遥かに洗練された富裕層は、確かに存在しますし、日本の十数倍の人口、いや、富裕層に特定すれば、何十倍の人が、日本旅館あるいは日本文化を求めて、来て頂けるチャンス(機会)は、確かにあります。

次に、外部環境で脅威に挙げられるものの例としては、為替ですね。円安でいる限りは、一般的に良いですが、インバウンドの場合、円高になると急激に客数が落ちる可能性があります。

その他に、例えば台湾の方達は、夕食の会食場に来た人から勝手に食べ始めるのが当たり前だったり、言葉や文化や習慣の違い等に対応しにくい、という弱みはあるかも知れません。私にとっては、関西のお客さんと関東のお客さんも相当の違いがあると思いますが(ここは、インバウンドの事だけにしましょう)。

言葉については、私の経験で良かった例があります。

ある大学に、留学生の卒業後の就職先としてどうかと相談したところ、喜んで積極的に紹介して頂き、正社員として入社した事により、中国語と英語に対応できる環境が整ったという成功例です。

次回は、続きで、

  • クロスSWOT分析
  • 旅館のPDCAサイクル

について書く予定です。