通勤時間を利用して本を読めばいいのだけれど、ついスマホをチェックしたり、満員電車だと本が出しずらかったり。オーディオブックも利用するけど、電車だと周りの雑音で聞き取りにくくなったり。
なんだかんだ理由をつけているのはよくないので、今日は行き帰りの電車で読書。
以前買ってそのままになっていた、ユン・イヒョン『小さな心の同窓会』(古川綾子訳、亜紀書房、2021年)。
表題作「小さな心の同窓会」を読んで、ガーンとやられた。ジュンパ・ラヒリの「停電の夜に」を読み終わったときの衝撃を思い出す。何気ない一言がどれほど残酷になりうるのか。
11ある短編のうち読了したのはまだ3つ。ひとつひとつが重いテーマを扱っているためか、ひとつ読み終わると、一度パタンと本を閉じて余韻にひたりたくなる。自分であることの不自由さ。諦めと希望。自分でもみにくいと思う感情と向き合うこと。
自分にしか聞こえない叫びを胸に秘めたまま、本物とは異なる姿の人間として自分を見る、聞く、見当をつける、扱う、そんな世の中を歩き続けなきゃいけないギャップと。
声に出して言いたいのに口をつぐまなきゃならない、おびただしい数の瞬間と。
そういう孤立状態と。
(「四十三」)
残りの作品も読み進めて、また感想をつづります。
いまは並行して読まなきゃいけない本もあって、Rumaan Alam, Entitlement (Bloomsbury, 2024)も読みつつ。こちらは映画『終わらない週末』(Leave the World Behind)の原作を描いた作家の最新作。白人の弁護士(女性)の養女として育ったBrookeが、億万長者のAsher Jaffeeという老人のアシスタントになり、彼の莫大な財産を共同体に還元させる手伝いをする…という物語。こちらもまだ読み始めたばかりなので、また読み終わったら感想を綴ります。
