これからの時代は「自分がどうありたいかを決め、その実現のためにスキルを身に着け経験を積む」ことが大切です。

 

人材業界の仕事をしていて強く感じたことが2つあります。

 

それは、「企業はスキルや経験を買い、求職者はスキルや経験売り込む時代になった」ということ、

そして「変化する時代の中でも自分がどうありたいかがはっきりしている人は強い」ということです。

 

現在の日本は時短正社員、週三日勤務、短期就業契約など従来の働き方にとらわれない働き方をする人が増えています。

企業は機械化と人材不足などと上手に付き合い、労働者は自分のライフスタイルを優先し能力を活して稼げる環境を選んでいるのです。

 

親の介護によってフルタイムで働く時間が取れなくなった人や専門的になにかの道を究めたいけど生活のための収入は必要…という人も増えました。育児のためにライフスタイルを変えざるを得ないケースは昔からありますが、最近では介護をはじめとした家庭環境の変化によって働き方を変える人、フリーランスとして働きだして趣味の時間に充てられる時間を作り出す人など様々キャリアチェンジの背景を持った人がいます。

 

フリーランスという働き方に関して言えばこの3,4年で200万人増加しています。(株式会社ランサーズ「フリーランス実態調査」(2018年版))現在、日本の生産年齢人口は約7,500万人といわれ、フリーランスで働く人の数は1,120万人いるといわれています。生産年齢人口の約6~7人に1人がフリーランスの人ということになります。*1
まさに「企業はスキルや経験を買い、求職者はスキルや経験売り込む時代」です。並行して日本は人口減少、機械化の時代を進んでいきます。

 

前例がない時代には自分がどんな風に生きたいかをしっかり決める必要があります。当たり前だった常識は気づかないうちにゆっくりと変化していくし、時代がどのように変化しても「自分がどんな風に生きたいか」がブレていなければ選択を間違えることがないからです。自分自身の身に着けるべきスキルも明確で、伴って時代の変化にも流されずに培ってきた強みを活かして仕事も見つけていけるのです。

 

正社員的な働き方を否定するわけではありません。
どんなに人口が減少しても、社会が機械化しても、機械を作り出し動かすのも最後は人だからです。

 

日本を代表する大企業トヨタ自動車の豊田社長が「終身雇用は難しい」と発言し、政府も70歳まで働ける社会を目指すと発表しました。冒頭で述べたように「企業はスキルや経験を買い、求職者はスキルや経験売り込む時代」。長期的な視点で人生を考え、自分がどうありたいのか、具体的にどんなスキルを身に着けるべきか考える必要があるのではないでしょうか。

 

*1 .生産年齢人口とは、国内の生産活動に就く中核の労働力となるような年齢の人口のことをいう。 日本では15歳以上65歳未満の年齢に該当する人口のことを指す。