良い夜だったと思いつつ東西線に乗って高田馬場まで戻る。
西武新宿線に乗り換えて所沢を目指す。

なんだかウトウトしててはっと気付いた。
何故か降りなきゃ!と使命感に襲われて立ち上がり締まりかけのドアに体を滑り込ませた。
あ、今なんか足に当たったな…

出れた。

ケツのポケがメンソールみたいにスースーする。やっちまった。
ジーパンが破れてた!
財布が電車に取り残された!
マジかよ…

小学生の頃に弟と確かドラゴンボールの映画(クウラが出てるやつだった気がする)を見に行った時から財布を落としたことはなかったのに!

一瞬だが中学生か高校生くらいの2人組が財布に気付いた!
俺は窓越しにジェスチャーする。

その財布、俺の!


ウゥゥゥゥ…
黄色い線の内側に居る俺の目の前で音をたてて電車がゆっくり動き始める。
ドラマみたい。

そんな俺に出来ることはただ1つだけだった。
年端も行かぬ少年2人に目で訴えることだけ。

もう一回言うけどその財布、俺のだからね

しょぼくれて所沢の駅員に事情を説明。
西武鉄道は落とし物があると駅同士で共有してるらしい。ウェブに載せて分かるんだって。
親切な駅員さんにまだ届いてませんと言われ本当にがっかり。
しかしその2分後くらいに2駅隣で発見されたとの連絡が!

私たちも必死に探しました。おさいふ…
見つかりましたよ

とは言ってなかったけれどもね。

(ちょっと蛇足です)
さっそく受け取りに行くことになり電車へ。
足元を見てたらハネアリ見たいのが地面を歩いてる。
なんで居るんだろうとぼーっと見つめる。
向かい側の席に座ってる女の人の靴に乗った。
うわわー寝てるけど気付け!あんたピンチだよ!
そのままハネアリはジーパンの裾から侵入…
考えただけでかゆい!
その後は知りませんが女の人はびくっとなって、また寝ました。
ぞっとした。

2人の少年たちのおかげで免許も保険証も戻ってきた。
無事に財布を受け取り、胸をなで下ろしていた。
あれ…なんか…
2000円足りなくない?

…勘違いだよな!
まさか~ははは…
はは…

不幸中の幸いでした。
おやすみなさい。