ども。



ファルコです。





ハノイまでの道の後編です。



前編を知らない方は前回の俺のブログをご覧下さい。







「ハノイまでの道」








~後編~







10日早朝、俺は寒さで目が覚める。



あまり眠れなかったが無事に朝を迎えることができた。


なんとかベトナム初夜を乗り切った。

生きてるって素晴らしい。


そう感謝しながら二階から一階の大衆食堂に降りる。


すると昨日俺と言い争っていたおばちゃんが仕込みをしていた。

忙しそうにチキンを切り刻んでいる。


「ちょっくら銀行に行ってきますんで」


おばちゃんにそう告げて

大きなバックパックは食堂に置いて大切な荷物だけを持って出かけた。



よくわからない町で、



銀行を探す。





テキトーに歩いて10分くらい。




小さい銀行を発見。



お金をおろしたいことを伝えると



「すいません、うちではこのカード取り扱ってないんですぅ」



ほうほう。


そんなことがあるんですか。



まぁいいよ。


別の銀行行くから。




10分歩いてまた別の銀行に到着。



「ちょっとこのカードではできないなぁ」




ここも?



タイとかラオスでできたのに?



じゃーまた別のとこ行くか。




10分くらい歩いてATMを発見。




カードを入れる。







できない。







それもそのハズ。



地元のカードのみ使えますみたいなマークがついてる。





なんやねん。



どこに行ったらお金用意できんねん。


お金なかったらなんもできへんやん。


おばちゃんとこで住み込みで働くか?

いつまでの話やねん。

夢旅の後半が「大衆食堂のファルコ」になってまうやん。



とここらへんまで余裕でいたものの、



さらに2件銀行で断られ、3台のATMに拒否されると焦ってくる。






ヤバいやん。




俺ベトナムで無一文やん。




中心地行ったらお金用意できるんかな?



途中銀行でこの町が一体どこなのかの情報も仕入れていた。


ハノイはハノイだが、中心地からかなり南にあるとこらしい。

タクシーで50分くらいと銀行員は言っていた。


大衆食堂のおばちゃんにお金払うために往復100分か。

結局は高くつく運命なんか。



何も食べていないのにかなり歩いているので体は疲れている。


さらにマイナス思考になる。

というより思考があんまり回っていない。



ほんまにお金おろせんかったらどうしよう。。。。







つらいな。。。。







誰も信じられへんしな。。。。







孤独やな。。。。







そんなことを考えながらの何台目かのATM。









ついにお金を降ろすことに成功。






いつもの俺に戻る。





ありがとう。



ATMの神様。



これでごはんも食べれるし水も飲めるぞー。





ルンルンしながら帰る途中、





さらに最悪なことに巻き込まれる。






俺は大衆食堂から大切な荷物だけを持ってきていた。

中にはパソコンやらデジカメやら大切なものばかり。


かなり大きなバッグ。


俺が日本人っぽい(周りに俺以外の外人はいない)のもあるが、

そのバッグにベトナム人の視線がささる。



こいつら狙ってるな。



大切に抱えれば抱えるほど視線がささってくる。

怖すぎる。




大衆食堂に帰るまでのあと10分というところで事件は起きた。




俺が細い路地裏を通りぬけようとすると



いきなり後ろから肩を軽く殴られる。





振り向くと2人組の男がにやにやしてこっちを見ている。




これはダルいパターンやな。。。




英語で何やねんと言ってもベトナム語で話してくる。


ニュアンス的にそのバッグをよこせみたいな。



一人は手に工具みたいなモノを持っている。




俺との距離を少しずつつめてくる。




いやいやそれはできませんよ。


そんなの大変なことですよ。




あれ?




俺今大金も持ってるやん。


苦労してお金おろしたばっかりやし。



ここで負けたらすごい損害やな。。。



ただしカンボジアでも危険な体験をしているので、

命の大切さは十分わかっている。



さらに距離をちぢめる男二人。



もう半分あきらめかけたその時。





俺の背後から知らないおじいちゃんが登場。




おじいちゃんが男二人に何かを言う。



「ムニャムニャムニャ(ほんまこんな感じやった)」



その言葉を聞いた男二人は仕方ねーなーみたいな感じで帰っていく。





やった!




助かった!




ありがとうおじいちゃん!




なんて言ったかわからんけど、とりあえず無事。




ベトナムでも良い人がいるもんやな~って思ってると、






「20万ドン(1300円)よこせ」









お前もかい。









まぁ助かったし安いもんやと思って、

おじいちゃんに20万ドン払って退散。



マジで死ぬかと思った。



ベトナム人は目が怖い。




なんとか宿について、


待ってたおばちゃんにお金を払う。


俺の20ドル札が返ってくる。




そしてタクシーを呼んで


そそくさと中心地のホテルに向かったのであった。




大衆食堂を去り際に撮った写真。


$FALCO&SHINO rep.85 blog


ここの二階部分で俺は寝たんですよ。





そしておばちゃんの写真。


$FALCO&SHINO rep.85 blog


写真を撮る俺をニラみつけてくるのはさすが。

またお金くれ言われるんか思ったわ。





以上、ハノイまでの道でした。


最後まで付き合ってくれてありがとう。




ベトナム初日から人の愛、裏切りを知り

本当の孤独を味わった。


振り返ってみれば全ては良い体験やったような気もする。

命あってこその話やけど。


誰も信じられへんっていうあの感覚は初めてやった。

すごい悲しい気持ちになったわ。


ほんまに無事で良かった。


今はそう思う。




ラオスのルアンパバーンの話はまた更新します。



よろしくです。