ども。



ファルコです。




昨日の夜ネットがつながりませんでした。



ハノイまでどうやってきたのかをお伝えします。



長編になりますが最後までお付き合いください。







「ハノイまでの道」








~前編~







話はさかのぼること1月7日(金)。



俺はラオスのルアンパバーンで

翌日のベトナム行きのバスチケットを買おうとしていた。


チケットオフィスの人はこう言う。


「このバスはベトナムのビンという場所に行く。

ベトナムのハノイまでの直通のバスはない。

だからもしハノイに行きたいなら、

ビンまで行ってそこでハノイ行きのバスのチケットを買ってくれ。

そんなに難しいことじゃないから大丈夫だ」



まぁそういう話なら仕方ない。


俺はビンという町に用事はないし、

ハノイに行きたいから自分でどうにかするさ。


ルアンパバーンからハノイまで飛行機なら値段が3倍。

めんどくさくてもここは節約しよう。



「出発は夜8時。

ルアンパバーンからビンまで18時間、

ビンからハノイまでは6時間くらいだ」


ってことはビンにつくのが翌日の昼12時くらいで、

ハノイに着くのは夜の6時くらいか。




夜の6時か。。。




ほとんどのバックパッカーがそうであるように

俺は次の町のハノイの宿を予約していない。


自分が泊まる宿は明るい時間帯に決めるのが鉄則。


夜の知らん町を大きい荷物もってウロウロしてると危ないし、

まずいいことないしね。


しかもベトナム。


同じ旅行者から色々な危険な体験を聞く。

自分の荷物を横取りされて殴られたって人もいた。




大丈夫かな。。。




迷いながら俺はそのチケットを買うことにした。




6時にハノイやったらまだ大丈夫やろ。


ホテルなんてすぐ見つかるわ。







その判断が後の俺の運命を左右する。







翌日、


夜8時に俺はビン行きのバスに乗り込んだ。

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明日の夜にハノイに入るってことは多少気をつけなアカンな。


ちょっと気持ち引き締めよう。






そう思いながら、





爆睡。






となりのベトナム人がカラんできたけど、





爆睡。








翌朝9時。




国境を越えるために起こされる。


パスポートやらなんやらの手続きをすませて再度バスに乗車。




となりのベトナム人に


「この国境からビンまでどれくらいかかるん?」


と聞くと


「4時間」


と答える。




まぁ1時間遅れてるけど大丈夫やな。


ハノイに7時やったら余裕っしょ。





そう考えながら、





爆睡。






となりのベトナム人に聞くこと聞いて





爆睡。











途中、






自然と目覚める。









まだバスは走っている。








あれ?







今何時?








時計は午後3時を指している。






いやいやこれはおかしい。



遅れ過ぎやぞ。




となりのベトナム人に


「ビンまであとどれくらい?」


と聞くと


「1時間」


と答える。






ウソやん。






それは困る。




ビンに着くんが4時やろ。


そうなるとハノイに着くん夜の10時やん。


バリバリ危ない時間帯に着くやん。



しかもそれはビンでスムーズにバス乗り換えれたらの話やし。


もしかしたらビンでハノイ行きのバスを待つことになるかもしれんし。






これはマズイぞ。






非常にマズイぞ。







この時点で俺が考えた選択肢は二つ。




1、なにがなんでもハノイに行く



2、ビンという町に一泊して、翌日ハノイに行く







さてどうしようかしら。





まずビンってどこやねん。


ガイドマップを見てもビンという町については一言も書かれていない。





うーん。






ここは直感やな。










決めた。







ハノイに行こう。



ハノイが俺を呼んでいる。






そう決心した俺を乗せたバスがビンに着いたのは夕方5時。



俺の決心は固く、ハノイ行きのバスを探す。



ちょうど出発しようとしているハノイ行きのバスに飛び乗る。




これはラッキー。


運が俺に向いてきたぞ。





この時点で俺はこう考えていた。



ハノイでバスを降りたらまず目に入ったホテルに泊まろう。



どれだけ値段が高いホテルでも仕方ない。


危険な町を歩くよりかはよっぽどマシや。



まぁハノイは首都やしなんぼでもホテルなんかあるやろ。











そして夜の11時。




バスの運転手が俺に告げる。




「降りろ、ここがハノイだ。」






降りる俺。







。。。






。。








ヤバい。












なんもないやん。



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ホテルどころか全ての店が空いてない。




しかも地図見ても現在地が全くわからない。






これは2011年初の大ピンチやん。




最悪のケースってやつやん。







知らん町やからもうパニック。



しかも今まで旅してきた場所の中でダントツで気温が低い。


俺は無計画のウルトラ薄着。



寒さが俺の不安に拍車をかける。





ほんまにここがハノイなんか?



俺の発音をバスの運ちゃんが聞き間違えて

「ホノイ」とかいう別の町で降ろしたんちゃうやろな?








どうしたらえぇねん。。。








困った困ったパンナコッタ。。。











よし。






まず冷静になろう。






テンパってもしゃーない。






路上でウロウロするのは危険やから喫茶店とかを探そう。








歩くこと5分。





怪しい連中に荷物を引っ張られたりしながら、


大衆食堂みたいな店を発見。



迷わず店の中へ。


適当に注文を済ませて作戦会議。





俺はどうするべきなんや。




タクシーの運ちゃんにぼったくられてでもホテルに向かうしかないかぁ。


でもこの時間帯のタクシーの運ちゃんなんか変な奴ばっかりやろなぁ。


変な奴が連れてくホテルなんか変なホテルに決まってるしなぁ。


この町のことを知らん俺なんか良いカモやもんなぁ。


ちょっと待てよ。


俺全然現金持ってないやん。


めっちゃ高いホテル連れてかれたら金どうすんねん。


その前にタクシー代も払われへんやんけ。


カード使えるタクシーなんかないやろうしなぁ。


ってかここどこやねんやろなぁ。





俺が注文した料理を食べずに


あーでもないこーでもないとブツブツ言ってると、


食堂のおばちゃんが「どうしたの?」と話しかけてくる。





ベトナムで初めての助け舟。




俺はホテルを探している。


でもどこにあるかわからない。


できれば安いところに泊まりたい。




全く英語が通じないので全力でボディランゲージ。


このチャンスを逃したら一巻の終わりだ。




それが伝わったのかおばちゃんはどこかに電話しだした。







おっ。





これは安いホテルを見つけてくれるんか?




おばちゃんと万歳三唱してハッピーエンドか?






ちょっとハイテンションになった俺に



電話を切ったおばちゃんはこう告げる。








「私の紹介で300万ドン(約2万円)で泊まれるよ」










え。









めっちゃ高いやん。








俗にいうボッタクリですやん。







そんな三ツ星ホテルをなんで大衆食堂のおばちゃんが紹介できるんですか。









一瞬でも味方やと思ったおばちゃんに裏切られる俺。


ベトナムの本当の恐ろしさを痛感。







マジですか。






もうダメですか。






もう野宿しかないですか。






初のベトナムは野宿なんですか。








一気にテンションダウンした俺を見かねておばちゃんが言う。








「私の家の余ってる部屋なら20万ドン(約1300円)でいいよ」







なんですと?




話を聞いたら一階は大衆食堂で、


二階はおばちゃんの家になってるらしい。





やった!




そうしましょう!





お金取られるんは若干気になるけど文句言ってられへん。


ぼったくりタクシー乗らんでいいしホテル代安くなったし最高や。





イエーイサンキューベイベーと叫ぶ俺におばちゃんが釘をさす。





「先に宿代は払ってね」





まぁいいよ、それくらい。




そこで俺がその時に持ってた最後の現金、


20ドル札(40万ドン)を差し出す。







おばちゃんがその20ドル札をじっと見ている。





しばらくして俺に20ドル札を返してくるおばちゃん。





「この20ドル札、はしっこが少し破れてるからダメ」




よく見ると確かに少しだけ破れてる。




でも他は小銭しかない。



これを使う以外の道はない。





必死に食い下がる俺。



ここで泊まれなかったら野宿決定。



負けられない戦いがそこにはある。




「いやいやこれくらいいいやんか!」




「ダメダメこれじゃ使いものにならないから!」




「それはあんたの判断であって世界はそうではないで!」




「jf;あ/wj;お;、、d;(なんか言ってたけどよーわからん)」



向こうが何言ってるかわからんくても負けるわけにいかない。


寒空の下の野宿は避けたい。





ヒートアップする言い争い。






すると、





その言い争いを聞いてもう一人のおばちゃんが二階から降りてくる。




またもや英語が通じないおばちゃんBに向かって、


俺と言い争いをしていたおばちゃんAが事情を説明する。



状況を理解したおばちゃんBが新しいプランを提案。



「この20ドルはとりあえず預かるわ。


あなたは明日銀行に行ってお金を用意してきたらいいんじゃない?


20万ドンもらったらこの20ドルは返すから」






ナイスプラン。






ナイスおばちゃんB。







交渉成立。



本当にありがとう。





まだブツブツ言ってるおばちゃんAを残して、


俺を部屋に案内してくれるおばちゃんB。


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ベッドがあるって最高。








でもここでも問題が。









めちゃくちゃ寒い。




毛布あるんやけど耐えれる寒さじゃない。




だってドアこんなんやもん。

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おばちゃんBに寒いと伝えたら







「それは薄着のあなたが悪い」







おっしゃる通りです。





泊めてもらえるだけでもありがたい話や。








寒さで凍えながら、








どこの町にいるのかもわからず







大衆食堂の二階で眠る俺。












後半に続く。