渡米直後、「自由の国アメリカは全然自由じゃないやん」とブーブー思っていた。言葉は通じないし、電車もないし、なんか物騒だし。「私の自由を返せー」って、心の中で何かと叫んでいた。
だけど徐々に自分の中で、自由の解釈は変化していった。
①気にしない
こんな服着たら変だと思われるかも。こんなこと言ったら嫌われるかも。こうする事が常識だから。日本にいた時はそんなことばかり考えていた。でもアメリカは違う。例えば、「あの人なんであんな格好しているんやろうね」と問いかけたら「したいからじゃない?」で終わるアメリカ。素敵やん
②比べない
そもそも比べようがなくなった。日本にいた時は気がつかなかったけど、何かと比べたり、誰かと比べたり。比べる生活は、自信をなくしたり引け目を感じたり、劣等感でタラタラに。比べる必要がなくなった生活は、そんなネガティブな感情を遠ざけてくれた。
③情報に振り回されない
情報番組とか、雑誌の表紙とか、電車の広告とか。もちろんスマホからも。ただ仕事に行って帰ってくるだけでも様々な情報が飛び込んできていたと気づく。そんなの気にしなきゃいいのに、やっぱり気になる。そんな情報だらけの日常から解放された。
「自由」の捉え方を言葉で表現するのは難しい。また言葉で表現するものでもないのかなとも思ったり。
日本にいた時は、いつも「見えない何か」にとらわれて、勝手にそれと闘って、勝手に負けた気になって、勝手に落ち込んで。アメリカに来てからは「見えない何か」からは解放されて、そういう意味では間違いなく自由になった。
自由の女神の自由の解釈とは全然違うけど。こんな風に気持ちが解放された生活を送れるようになったのは、アメリカのおかげなんだろうなと思う。
「日本に戻ったらちゃんと順応できるかな」と夫に聞いたら、大丈夫、一瞬で戻るらしい。母国とはそんなものらしい。それならば、期間限定の解放期間をのんびり過ごしたいと思う。