専業主婦という区分に、ちょっと憧れがあった。でも、自分には向いていないだろうと思っていたし、今は時代が違うのかなと思っていた。
→専業主婦の比率は日本は30%、アメリカは10%
就活の際、父親からは「これからの時代は女性も総合職で働く時代だよ」とアドバイスされ、母親からは「自分のように専業主婦で終わったらつまらないよ」とアドバイスされ。そんな両親に育てられたことも根底にあったのかもしれない。
実際に自分でも、仕事を通じて発散できるストレスがあると感じていた。目標を達成した時、良い評価をもらった時、上司や同僚とたわいない会話をする時、ボーナスをもらった時。
とはいえ、それだけては済まされないのも仕事だった。仕事で失敗をすることもあるし、同僚とうまく行かないこともある。緊張や不安で一睡もできないこともあった。
「仕事で発散できるストレス」よりも、「仕事で溜め込むストレス」の方が大きかったのは確か。
夫の海外赴任の辞令は、退職して専業主婦になってみる絶好のチャンスであった。自分に対しても会社に対しても、都合の良い言い訳ができたわけで。
実際に専業主婦をやってみて。この先、ずっと専業主婦人生も悪くないと素直に思った日本に帰ったらそうは行かないけどね…
その理由①イライラがなくなった
その理由②だから夫も穏やかになった
その理由③充実感は十分味わえる
その理由④専業主婦業は立派な仕事だ
その理由⑤さかむけを指でカリカリする変な癖がなくなったずっと治らなかったのにね
女性のキャリアとか、女性の生き方とか、女性の管理職とか。近年、女性の立場や地位はどんどん認められて向上してきている。そんな男女平等の勢いに振り回された時期もあったけど。
自分の心が安定して、誰に対しても優しい気持ちになれるなら、誰からも認めてもらえなくてもそれでいい、いやそれがいい。自分が求めていたものは、いつも柔らかい自分でいることと、穏やかに暮らすことだったんだなと気づかされた