宮城県は26日、津波避難の方法について、今後は避難道路の整備などを前提に自動車での避難も認めるとしたガイドライン(指針)をまとめた。
震災では、車で避難したことで助かった事例が多かった実態を踏まえた。被災市町村は今後、この指針に沿って避難計画や道路などの施設整備計画を策定する。
国の中央防災会議は震災後、避難方法について「原則自動車禁止」から「原則徒歩」に変更し、車の使用を一部容認することを決めた。これを受けてまとめた。
震災では、近くに高台のない平野部や海近くの高齢者施設などで、車を使って逃げたことで助かったケースも多かった。
また、平野が広がる仙台市以南の沿岸部などでは今後、集団移転した跡地が公園や緑地などとして活用されることが予想されるが、近くには高台もなく、避難できる建物もないため、車での避難が現実的と判断し、避難路などの整備を進めるよう求めた。
指針では、緊急時に必要な道路幅として、車3台分の15メートルの確保を求めた。道幅が狭かったため避難者が自動車を捨てて走って逃げるケースも多かったためで、踏切を通過することも避けるべきとした。
同県気仙沼市の内海勝行さん(67)は地震直後、車で高台の中学校に避難した。「徒歩が原則とは知っていたが、年齢を考えれば、車で逃げて正解だった」と語る。
同県石巻市の主婦三浦喜美恵さん(31)は、自宅に7歳と9か月の娘2人といた。津波警報を受け、車におむつや毛布なども積んで逃げた。「小さい子を2人抱えて、歩いて逃げるなんて無理」と振り返った。
(2012年3月27日 読売新聞)