仮設被災者の9%に血栓 一般の4~5倍 宮城・石巻 | Love & Peace 2011

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3.11
あの日から変わったこと
変わらないこと
先送りできる問題なんてひとつもない!

学校の校庭に仮設住宅が建てられていることで、
生徒たちの運動の場所がないことが問題になっている地域もある。

一方で、仮設住宅にこもりがちで、運動不足の人たちからは「血栓」が見つかった。
死に至ることもあるという。

今、被災地では”次の段階の問題”が多く起こっている。
それらは目に見えにくいことも多く。
「風化」なんてしてる場合じゃない!



朝日新聞
より(2月6日)

仮設被災者の9%に血栓 一般の4~5倍 宮城・石巻

 宮城県石巻市の仮設住宅で暮らす被災者約500人の9%に、血行不良でできる血の塊「血栓」が見つかったことがわかった。新潟県や横浜市で一般を対象にした検査と比べ4~5倍の高さ。活動性が落ちたことが原因とみられる。冬は、血管が収縮して血栓ができやすいため、専門家は注意を呼びかけている。

 調査は石巻市や石巻赤十字病院、東北福祉大などが2011年8月~12年1月、100戸以上の仮設住宅21カ所で実施。中高齢者や一人暮らしの人に足の超音波検査や問診、理学療法士らが運動指導をした。

 参加した498人のふくらはぎの静脈を調べたところ、約9%にあたる43人に血栓がみつかった。調査地点別では、ゼロから約20%のばらつきが出た。約10カ所は10%を超した。

 石巻赤十字病院の植田信策・健診部長(呼吸器外科)は「浸水した避難所で過ごした人が多いと、血栓ができる割合が高くなる可能性もあり、今後分析したい。仮設住宅ごとに活動を高めていく必要がある」と話す。

 04年の新潟県中越地震の被災者では1年後、7.8%から血栓が見つかった。一般のお年寄りの場合、2%前後の結果だった。調査を手がけた新潟大第二外科の榛沢(はんざわ)和彦助教は「中越では大半は自宅に戻っていた。石巻には被災者同士の交流が少ない仮設住宅があるため、割合が高いのではないか」と分析する。

 震災後、避難所や仮設住宅で閉じこもりがちになり、運動不足のために「生活不活発病」になる人が増えている。活動性がさらに落ちると、足の静脈に血栓ができやすい。この血栓がはがれて肺の血管に詰まるのが肺塞栓(そくせん)症(エコノミークラス症候群)だ。呼吸困難になり、突然死を引き起こすこともある。また、脳梗塞(こうそく)や心筋梗塞になる危険性も高まる。

 石巻では3月以降、同じ仮設住宅を回り、運動指導の効果をみる。検査できていない半壊した家の2階に住んでいる人の調査も行う予定という。

 血栓は、一度できるとなかなか消えない。榛沢さんは「意識的に水分をとり、運動をして。弾性ストッキングがあればはいて悪化を防いで」と助言する。(小林舞子、辻外記子)