東大・本郷で開催のコンピュータ産業研究会にてtakram design engineering 代表の田川様の講演を聴講いたしました。主としてソフトウェアのルックアンドフィールに関わる部分でお仕事をされているという方です。伺ったお話からアプローチとしてはIDEOあたりに近い世界でお仕事をされているように思いました。

以下、当日のメモ。

・田川様は元々、東大工学部(失敗学で有名な畑村先生の研究室出身だそうです)を出て大手企業への就職を検討したが当時はエンジニアリング(製品開発)とデザインを部署として明確に分けていて不満があった。今後はエンジニアリングとデザインの融合が出来ないと新しい事が出来ないと考えてイギリスへ留学しデザインを学ぶ事にしたとの事。
・過去の歴史を振り返ると元々、デザインとエンジニアリングは未分化であった。独立した分野になったのは100年ほど前から。
・takramの最近のプロジェクトとしてMUJI NOTEBOOK というiPad用アプリがある。紙のノートが電子化されていく中でMUJIとしてできる事があるのではという提案から具体化したとの事。
・最近のインタラクティブなインタフェースが絡む企画の場合、紙ベースで提案しても話が進まない。takramではフラッシュを使ってプロトタイプを1W程度で作成してプレゼンしていく事が多いとの事。MUJI NOTEBOOKの提案でも最初の反応は良くなかったがプロトタイプのプレゼンの反応が非常によく具体化が決まったとの事。
・時代は過去のハード中心から現在はソフト+ネットワーク+サービス中心の企業(グーグルやアマゾン)に優位。ただし今後はデータを持つ企業がそのデータをベースにサービスや製品を展開できる企業が成長できるのではないか。田口様の意見としては通信キャリアがそのポジションにいるが国内においては規制緩和が課題となるだろうとの事。
・日本企業は品質に厳しい顧客に鍛えられているというが実は品質管理能力は既にアメリカを含めた海外企業より劣っているのではないかと考えている(少なくともソフト開発については)
・イノベーションの議論をしていると「エッジのある」とか目だったところばかりが議論される事を懸念している。現実は地味で当たり前の事がしっかりできてこそ優位性の有無を議論できる訳で、基礎ができていなければ結局はそこに足をとられてしまう事になる。

機会があれば、MCC+でも講演いただけないかと思ってコンタクト中(でも2011年春か夏ですね)