遅めの初詣の神社で

見た目完全な〝反社会?〟に

声をかけられた…

若い衆?を引き連れた

迫力ある三十代後半だ

「お久しぶりです」

あり得ない

人違いか?

今からカツアゲでもされるのか?

友人達と一緒でも恐怖心は

半端じゃなかった

「ちょっといいですか?」

私だけ連れ去られそうになり

友人達もスマホで110番の準備

その時

近づいて見た顔に記憶が…

「留置場のお隣さん?」

相手も察したように

「お元気でしたか?」

周囲に感づかれないように

気を遣ってくれていたのだ

互いに取り調べが長引き

三ヶ月一緒に生活を共にした

房の金網越しに

くだらない世間話もした

妙に気が合った人間だった

しかし

流石に若い衆を連れてると

現実的だ

軽く立ち話をして別れた

友人達曰く

「Vシネマみたいだなぁ」

もちろん彼達、私の過去は知っている

久しぶりに会った隣人さんは

相変わらず

〝懲りない面々〟だった