留置場の日常には運動時間なるものがある

 

30分程度だが運動場(狭い空間)で

運動ができる…

といってもウロウロするだけだが

 

その時間帯に

髭をそる

爪を切る

 

その時間帯だけ、他の房の人たちと一緒になる

留置場のお仲間たちだ…

 

覚せい剤の一斉取り締まりがあった関係で

他の署から身柄だけ預けられた被疑者もいた

 

傷害や窃盗、覚せい剤、強盗?

ほぼ、すべての犯罪者が暮らしていた

 

社会では顔も合わせずに通りすがるような

反社会勢力団体?の迫力ある人間もいる

 

皆、慣れている

とても、慣れている

 

行きつけの店にでも来ているような感覚だ

 

独りで房にいると暗く落ち込むばかりだが

お仲間さんとのコミュニケーションが唯一支えになる

 

皮肉なことに、彼らがとても良い人に感じてしまう

 

街であったら顔をそむけてしまうような人間に

ある種の安らぎを感じてしまう

とても不思議な感覚だ