神崎が留置場、拘置所、刑務所を通じて
一番感じるのは
〝反省ごっこ〟
である

留置場では、深く反省しているふりをして
何とか起訴を免れようとする
裁判でも、反省の態度を前面に押し出し
情状酌量を得ようとする
公判に向けて必死で反省文も書く

被告の利益のために弁護士も協力する

日本の裁判は、99.9%有罪となる
減刑や執行猶予の為には 反省が大切だ

刑務所に来ても仮釈放のためには
〝反省〟が最も重要視される

誰一人として 心から反省などしていない
少なくとも神崎が出会った人間は
ほとんどが 反省ごっこに見えた

検察官も裁判官も
自分達に忠実な〝反省〟であれば
それが単なる姿勢だけでも良いのだ
反省などは、〝ふり〟で十分らしい

「無実かもしれない」などとは
微塵も考えることはない

真実の抵抗より
偽装の反省を自らへの忠誠とする

裁判官も右にならえだ

〝反省ごっこ〟はあくまでも
〝反省ごっこ〟である

つづく