「どこかで、非常ベル鳴らしたな!」

ダダダダダ…
屈強な男達、施設の警備隊が
現場へと駆けている
中には、ビデオカメラを手に
必死の形相で走っている者もいる

「第1センターのいつもの宇宙人じゃないか?」
「この間、保護室でてから三日
                                     もたなかったな」
ここでは、頻繁に暴れて拘束処置を
される受刑者にあだ名をつけている

そう呼び合っている彼らも
同じ受刑者ではあるが
この医療刑務所では、精神科の処置を
受けていない、健常な受刑者だ
彼らは、この施設で異常?な受刑者の
身の回りの世話をするため送られてきた
ここでは普通の受刑者だ

この医療刑務所において
もっとも重度な症状の受刑者を収容する
第2棟に経理係として服役する
神崎達也のストーリーが
刑務所の概念を覆す、想像を絶する
世界をみせてくれた

つづく