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ニューヨークと整形外科研究

生活日記と専門分野のお話

史上二番目に暑い5月を記録した2015年のNY。夏を先取りするかのようにコニーアイランドへ行ってきました。元は島だったようですが、埋め立てられて今はブルックリンの南端を形成しています。駅を降りれば大きな観覧車ワンダーホイールと世界最古の木造コースターがお出迎え。アメリカ独立記念日の7月4日に毎年開催されるホットドッグ早食い選手権の会場であるネイサンズ本店も目に留まります。日本人の活躍でも有名になった大会です。

ネイサンズはどこでもありますので、ここは敢えて(?)ピザを食べ、遊園地で少し遊んでから水族館に行ってきました。海はさすがに水が冷たいですし、風で砂が舞い上がってましたので・・・。で、動物園の年間パスが使える水族館。ややこじんまりした感じかなと思ったのですが、このエリアは2012年のハリケーン「サンディ」の影響が甚大だったそうで建物の一部はまだ修復・改装中とのこと。2017年にはさらに大きくなって完成する予定だそうです。電車で気軽に行けるビーチリゾートとして、大阪で言えば二色浜~りんくうタウンっていう感じでしょうか?
Global Spine CongressというAO主催の学会で発表してきました。
今回は初の南米開催。ニューヨークで親しくなったブラジルの友人もBoardを務めてるということで再会を楽しみにしながらヒューストン経由トータル15時間ほどでブエノスアイレスへ。Unitedの機内から既にアルゼンチンというような乗客層でしたが、映画を見て少し眠ればあっと言う間でした。バードマンっていう映画、面白かったです。

発表は無難に終了。国際学会なので皆がそれほど英語が流暢ではないので気楽な感じです。北米の大御所も沢山参加していましたし、ヨーロッパの友人にも多数会えました。ブラジルの友人とは奥様も一緒にディナーに出かけました。メニューがスペイン語なので1人では難しかったレストランも彼らのおかげで料理を堪能できました。しかも相手は年下なのにがご馳走にまでなってしまいました。次回は招待してあげねば。

で、ブエノスアイレス。このヨーロッパ雰囲気を持つ美しい都市の名前を耳にすると真っ先に2人ほど思いつきます。エビータとチェ・ゲバラ。マドンナの英語でも有名ですが、街を歩いているとそのミュージカル中のBuenos Airesという曲に出て来る通りに行きあたりました。今でも紙幣になっているくらいですから、国民的人気はスゴイのでしょう。写真(上)は彼女も過ごした大統領邸。

もう一人のチェ・ゲバラはここで医師になりました。私の座右の銘のひとつ「ある日の真実が永遠の真実ではない」は彼の言葉です。彼が革命の旅に出る前夜、送別の宴の帰りに散歩したと言われるSanta Fe通りを歩くのは感慨深いものがありました。キューバと米国の国交回復が話題になるくらい時代は変わってきましたが、彼が今も生きていればこの世界を見てどう思うだろうと想像したりします。そう言えば彼は日本来訪時に予定外の広島訪問を断行して「きみたち日本人は、アメリカにこれほど残虐な目にあわされて、腹が立たないのか?なぜ日本人はアメリカに対して原爆投下の責任を問わないのか?」という言葉を残したそうです。今の日本を見て彼はいったい何と言うのでしょうか?

ホントは彼の生まれ故郷ロサリオやイグアスの滝にも行きたかったのですが、今回はそんな時間は当然ありません。でもいつかまたプライベートでゆっくり訪れたい国です。写真(下)はSanta Fe通りで偶然入った豪華な本屋さんです。

AO Spine North America の成人脊椎変形カダバートレーニングに参加しました。タンパは2度目。アスリートのキャンプ地として有名ですが、ダウンタウンはこじんまりとした綺麗な街です。クリアウォーターまで行く時間もなく、毎日トレーニングセンターとホテルの往復でした。


Frank Schwabという脊椎外科医が大人の脊椎変形の矯正について体系化した論文を出したのが2012年。それまでは脊椎変形と言えば思春期の側弯症(背骨が左右に曲がる)が手術療法の主たるターゲットでした。近年、矢状面の配列(前後方向=猫背vs真っ直ぐ)が患者さんの生活の質に大きな影響を与え得るということで、変形に対する手術適応に変化が生じています。とは言え私自身は神経症状を伴わない症例の手術経験はほぼ皆無ですし、将来的に成人変形に積極的に携わる気はあまりないのですが、全脊椎配列を意識した固定術への再考は重要だと考え、今回参加するに至ったわけです。


臨床経験にブランクがありますので、当初ディスカッションについて行けるかなと危惧しましたが経験豊富なFucultyに導かれながら非常に有意義な時間を過ごすことができました。AO Fellowとしての特典とは言え、参加費・旅費全て先方持ちと言うのにも感謝の言葉しかありません。AO North Americaは資金が潤沢なのか、大変充実したFellowship Programを持っていると改めて感じます。