ステッピングモータの駆動方式には、主に以下の3つの分類があります:
1相励磁方式: 1相励磁方式では、ステッピングモータの各相(コイル)を順番に励磁します。つまり、1相ずつコイルを順にON/OFF制御することで回転を実現します。この方式は簡単な制御回路が必要であり、コストが低くなるという利点があります。ただし、トルクの低下や振動の増加といったデメリットもあります。
2相励磁方式: 2相励磁方式では、ステッピングモータの各相を2つずつまとめて励磁します。つまり、2つのコイルを同時にON/OFF制御することで回転を実現します。この方式は1相励磁方式と比べてトルクが向上し、振動も少なくなります。また、高精度な位置制御が可能です。ただし、制御回路が複雑になるため、コストがやや高くなるというデメリットもあります。
「写真の由来:Nema 16 バイポーラステッピングモーター 1.8°18Ncm (25.5oz.in) 0.65A 4.55V 39x39x34mm 4 ワイヤー」
ミクロステップ方式: ミクロステップ方式では、ステッピングモータの各相を細かいステップで励磁します。通常のステップ角(1フルステップ)を更に分割し、微小なステップでモータを制御することで、滑らかなモーションや高分解能な位置制御を実現します。ミクロステップ方式は、ステップ角の分解能が高いため、振動や騒音を低減することができます。ただし、制御回路が複雑になり、コストも高くなるというデメリットもあります。
「写真の由来:Nema 17 ユニポーラステッピングモーター 1.8°32Ncm (45.3oz.in) 0.4A 12V 42x42x48mm 6 ワイヤー」
これらの駆動方式は、ステッピングモータの性能や応用によって選択されます。1相励磁方式は、低コストな制御システムや簡単な動作が要求される場合に適しています。2相励磁方式は、一般的な駆動方式であり、トルクと精度のバランスが求められる場合に適しています。ミクロステップ方式は、滑らかな動作や高分解能の位置制御が必要な場合に適しています。