動力源となる電気の種類による分類
○直流と交流
モータの動力源となる電気には、直流(DC)と交流(AC)があります。直流電流は電池(バッテリ)から、交流電流は発電所の送電から得ることができます。また、交流を整流すると直流に、直流をパルス幅変調等すると交流に変換することができます。
例えば、新幹線は架線の交流電力を取り入れて直流に変換した後、インバータで走行速度に応じた周波数の交流に変換して、モータを駆動しています。

○直流モータの特性
直流電力を動力源とするDCモータの多くは、低回転でトルクが大きく、高回転でトルクが小さいため、始動から高速回転までギア不要で必要なトルクとなります。一方、DCモータは、ロータの回転角に応じて電流の向きを変化させる整流子(ブラシ)が必要で、ブラシは騒音や早期劣化の原因となっています。

○交流モータの特性
交流電力は、発電所から工場や商業施設に三相交流で送電され、家庭や小規模施設には単相で送電されています。ACモータは、三相用と単相用があります。ACモータでは、直流と異なり、入力される電流(皮相電流)の一部が無効電流として発電機に戻されてしまいます(力率)。
ACモータは、整流子が不要である一方、回転数の制御が困難でしたが、交流電力の周波数を可変とするインバータ装置の使用により、回転速度を精密に制御できるようになりました。
交流モータの多くは、回転が速く、低回転時などにトルクが小さいため、機械的な減速機によりトルクを大きくすることが行われています。

モータの動作原理による分類
○整流子をもつDCモータ
ロータとステータの一方を永久磁石、他方をコイルによる電磁石として、直流電流を流すと、電磁石と永久磁石が吸引する向きにロータが回転します。吸引力が最大の位置で、整流子(ブラシ)が電流の向きを変化させ、電磁石の磁極が反転します。これにより、ロータは回転を続けます。

○うず電流を使う誘導モータ
ACモータの代表例は、三相交流で動作する誘導モータ(インダクション・モータ)です。
金属板などの導体上で磁界が移動すると、アラゴの円板の原理により、磁界直下の渦電流の向きがそろい、導体はフレミング左手の法則により磁界の移動方向と同一方向の磁力を受けます。
誘導モータのステータの回転磁界の速さを同期速度といい、交流周波数に比例します。無負荷時には、ロータの回転速度は同期速度に近いです。同期速度に対する、同期速度と回転速度の差の割合を「すべり」といいます。

○かご形と巻き線型
誘導モータのステータは、120度で配置されたコイルで、三相交流を流すことで、整流子など使わずに回転磁界を発生させます。ロータは、渦電流が流れる導体(かご形)やコイル(巻き線型)で、鉄心及びシャフトと一体に構成します。

○単相型や、同期モータ
単相交流の誘導モータは、モータ内のコイルにより二相にするなどしてロータを回転させています。
同期モータは、ロータに永久磁石を採用するなどして、渦電流による磁力ではなく、磁石自体の磁力により、ステータの回転磁力に追従して回転するモータです。
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