"自分探し"という言葉を
時々耳にするが私はそれを
いかにも抽象的な言葉だと思う。
自分を探すとは
一体なにをどうすることなのか。
旅に出れば済むものなのか。
難しいことはよくわからないが
私は時々本を読む。
特別本が好きなわけではないが
こないだ気になっていたエッセイを
読んでみた。熱中してしまった。
その時にわかったのは
私は共感を求めて本を読んでいるわけでは
ないということだった。
ありふれた言葉で当たり障りのないことが
綴られている本は確かに読みやすいが
"何度も読み返したい"とか
"夢中になりすぎて気が付けば
日が暮れていた"ということはなかった。
きっと私は本を読むことで自分にはない
何かを得たかったのだ。
それは知識だったり感情だったり
時には自分への理解だったりもする。
本を読み終えた後
居ても立っても居られなくなり
その本と一緒にどこかへ行ってしまいたい
という衝動に駆られたのなら
それはなにかを得た証拠でもあり
また、新しい自分の発見なのだと思う。
幾つかそんな本に出会えたのなら
知らなかった自分の一面に気づいたり
あるいはいろんな物の側面が
見えてきたりするものである。
だから私は自分探しとは本を読む事だと思う。
また、本を読むことでなんとなく得た何かを
明確にするために自分の中の非日常に
飛び込んでみること。
普段しないことに挑戦してみたり、
自分が選びそうにないものを
あえて選んでみたり。
きっと「旅に出る」とは
こういうことなのだと思う。