皆さん、おしっこって1回どれぐらい出るのが正常かご存知ですか?

まずは1回にどれだけの尿が出てるかなんか測ったこともないのでわからないという方が
大半なのではないでしょうか。
泌尿器科では頻尿や夜間頻尿の患者さんの原因検索のひとつとして排尿日記
(最近ではfrequency volume chartってなかっこいい名前がついてますが)を
つけていただくことがあります。
この排尿日記により1回尿量、1日尿量、排尿回数やその時間帯などがわかります。

さて標題の1回尿量に関しての正常値ですが、改めていろんなテキストを調べてみても
明確に表記しているものはなく、だいたい200~500mlが標準的と考えられます。
(夜間は通常の1.5倍ぐらいになるとされています)
つまり、かなり人によって差があると考えていただいたらいいかと思います。
問題になるのは常に100ml以下の尿しか出せないようなタイプの方です。
(逆に1回尿量が500ml以上だというような方はあまり病的問題はありません。)

最近の泌尿器科領域では「過活動膀胱」や「夜間頻尿」の特集がよく組まれています。
これは以前は膀胱の不安定な状態を診断するためには膀胱機能検査という少々手間のかかる
検査をする必要があったのが、2002年の国際禁制学会で過活動膀胱の定義が自覚症状を
重視するものに変わったことが関係していると思われます。
(つまり診断するのが容易になったということです。噂ですが、2002年のこの定義の変更には
大手製薬メ-カ-がからんでいるとのこと。要はこの病態の患者さんへの新薬の治験をするに
あたって、膀胱機能検査のような手間のかかる検査が必要となるとなかなか臨床試験が進まない
ので、疾患の定義をもっと簡単なものに変更したという話です。http://img.yahoo.co.kr/blog/emo/27.gifあくまでも噂ですが・・・)
ということで、
昨年発刊された「過活動膀胱診療ガイドライン」で過活動膀胱の症状は
 ・尿意切迫感(急に起こる、抑えられないような強い尿意で、我慢することが困難なもの)
 ・昼間頻尿(1日8回以上が目安)
 ・夜間頻尿(夜間1回以上)
 ・切迫性尿失禁(尿失禁は必須の症状ではない)
と定義されています。
まず注目していただきたいのは尿量の規程がないということです。
さらに気をつけなければいけないのは飲水量や気候によっては同じ人間でも尿の回数など
簡単に変わってしまいますので、過活動膀胱の診断には上記定義以外にも
排尿状態の評価や男性の場合では前立腺疾患の関与も考慮する必要があるわけです。
排尿障害のお薬の記事でもお知らせしましたが、今年中には新しい抗コリン剤が
この過活動膀胱の治療薬として発売されます。
抗コリン剤は副作用もそこそこの頻度であり、適応を誤れば逆に症状を悪化させる可能性が
ありますので注意をしていただきたいと思います。

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余談ですが、私の膀胱容量は平均で200ml前後、かなりがまんして
300mlとやや小さめです。幼い頃より頻尿傾向はありましたが、
他人より膀胱容量が小さめであることを自覚したのは
研修医の時でした。
結石グル-プの先生から尿のサンプル採取を依頼され、
尿をコップで採取することで他人との違いに気付きました。
最近では夜寝る直前までお酒を飲んでることも関係してか、
夜間1回は必ず排尿のために目覚めます。
(夜間の1回尿量は500mlは超えてるようですが)
慢性前立腺炎も関係してると思いますが、
私も40半ばになりそろそろ排尿障害が
出現してきているのかもしれません。