人間が理想を実現するうえで障壁になるもの。
それはほとんどの場合、
能力不足や努力不足ではなく、
メンタルブロック(心の壁)の存在だと思う。
メンタルブロックがやっかいなのは、
自分自身では認識できないところだ。
たとえ他人から指摘されたとしても、決して認識できない。
仮に他人から
「あなたは心の壁、自分の中にある常識に囚われている」
なんて言われて、
「はい、その通りです」
と心の底から認められる人がどれだけいるだろうか。
表面では肯定するかもしれないが、
多くの人は心の中では絶対に受け入れない。
これは至極当たり前の話。
なぜなら、メンタルブロックは破壊された後で初めて
それに囚われていた自分に気づけるものだからだ。
では、どうすれば自分の中にあるメンタルブロックに気づき、
取り除くことができるのだろうか。
それは自分の憧れの人、つまり
自分が理想とする人生をすでに手に入れている人や
こうなりたいと純粋に思える人とできる限り同じ時間を多く過ごすこと。
これに尽きると思う。
自分自身を振り返ってみると、
大企業の社員であった時、本当に分厚い心の壁に支配されていた。
一生組織の歯車として生きるしか選択肢が無いから、
余計なリスクテイクは避けよう。
もう俺は大人なんだ、挑戦して失敗したら取り返しがつかない。
だから無難に生きていこう。
そんな生き方が最も幸せで真っ当な人生だと
無邪気に信じ込んでいた。
それが変わり始めたのは、
サラリーマンとしての自分からは想像もできないくらい
自由で豊かな人生を楽しんでいる人と出会ったこと。
その後、幸運にも行動や旅行をともにする機会に恵まれ、
同じ空気を吸うことが当たり前になってくるにつれて
自分の中で一つの疑問が湧き上がってきた。
一体この人と自分は何が違うというのか
そして、そこから自分の中で何かが変わり始めた。
もしかしたら自分にもできるんじゃないか
はじめは憧れの遠い存在でしかなかった世界が、
徐々に身近に感じられるようになってきた。
自分と同じ人間であるこの人にできて、なぜ自分にできないのか。
もしかしたら自分はやっていないだけなのではないか。
自分もやってみたい
いや、もうやらずにはいられない
そんな思いが自分の中で抑えきれない衝動として
湧き上がってきたときこそ、
自分のメンタルブロックが音を立てて崩れ始めた瞬間だったような気がする。
壁は叩き壊そうとするから、恐怖心が生まれてくる。
心の壁は外側から壊すのではない。
ぬるま湯につけて内側から溶かしてやるくらいがちょうどいい。