2019.01.26
退院の日を迎えた。
地元を離れて暮らした事がない私にとって
国リハが第２の故郷になった。
前日入りで母親が来て荷物をまとめ、全て宅配で送る。
車椅子はまだ納車されてない為、
タイライトの転倒防止バーがついていない車椅子をレンタルし帰ることになった。
山形へは飛行機で帰るために羽田空港へ向かう。
飛行機の手配としては
航空会社の公式HPから障害者割引で購入した場合は、
障害情報を記入する欄が出てくるため、電話をしなくても良い場合がある。
格安チケットサイトで購入した場合は、サポートセンターに電話をし、
障害レベルや車椅子のサイズ、重量を伝える。
基本的には障害者割引の価格より、
格安チケットのサイトで購入した方が安く手に入る為に、
見比べて購入することをオススメする。
羽田空港までは電車で移動。
航空公園→所沢→池袋→品川→羽田
航空公園で駅員さんと経路を確認し、羽田に行く事を伝えれば
後は、全て連携してくれる。
各駅で駅員さんが待っていてくれて、次のホームまで案内してくれる。
エレベーターを探すこともなくスムーズに乗り継ぎが出来た。
この連携プレイは本当に優しいシステムだと実感した。
約2時間かけて羽田空港へ到着。
不自由の方、専用サポート受付カウンターがあるのでそこへ行く。
カウンターで車椅子を預け、機内専用の車椅子に乗り移っておく事も出来るが、
不安定さや褥瘡の心配もあった為、搭乗口で車椅子を交換することにした。
機内用の車椅子は肘掛けが上がらないタイプなので移乗が難しい、
また、機内に入るためには肘掛が無い状態になるので、
そこに移乗するのもまだ難しく、スタッフさんにサポートしてもらった。
移動中は肘掛がないため、非常にバランスが取りづらい。
掴むとこも無いため、座面を掴んでいるしかなかった。
座席は5H。プレミアムクラスの後ろの席なので、前に座席はなく少し広い。
直角で付けてもらうと自力で移乗ができた。
座席にはROHOクッションを置き、そこに座る。
離陸、着陸時は踏ん張りが効かず少し不安定になるが、
ベルトをしっかり締めればずり落ちることはなかった。
地元の空港に到着し、ゲートを渡りきったところで自分の車椅子へ戻る。
その時もスタッフさんにサポートしてもらった。
そこで感じたことだが、
飛行機の中以外はグランドスタッフさんが対応してくれる。
車椅子を押すことや移乗のサポートも基本的にはグランドスタッフさんだ。
羽田空港のような大きい空港では、サポートをすることが多いと思われるために
扱いがスムーズだったが、
地元の空港ではそういうことが少ないので、サポートに不慣れを感じた。
完全に主観で話しているが、
事実なのであれば、自分が地元の空港を多く利用して
サポートの経験を積んでもらいたいと感じた。
それは空港を出て、タクシーに乗った時も同じだ。
お年寄りが多いために介護用の折りたたみ車椅子には慣れていても
固定車は扱った事がない。
初めて触る固定車に、驚きと戸惑いを感じていた運転手さんだったが、
こうして知ってもらえたことで
私も嬉しいし、運転手さんへも知識が身についた。
偉そうに聞こえるかもしれなが、
そうする事が、
障害者へのバリアを無くしていく、一番の方法だと思っている。
見聞きだけでなく、触れ合って初めてわかることがあるのだから。
家に着いた。
玄関の階段はまだスロープをつけてないために
兄に抱えてもらい家の中へ。
家の中を初めて車椅子でこいだ。
段差はないが、曲がり角などの狭さを感じたり、カーペットが邪魔だったり
いろんな発見があった。
2階が自分の部屋だったが、1階の親の部屋と交換した。
自分の家なのに、なんだか落ち着かない。
病院に帰りたい。
そんな風に思ってしまった。
これからが本番。
これからが自分との本当の戦いであって、新しい道へ進むスタートとなる。
でも、不安でいっぱいで寝ることが出来なかった。
不安と恐怖を抱えながら、私の第二章がここから幕を開ける。
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