ビジネスを難しくしているのは『価値』ということをお伝えしましたが、『価値』とはいったいどのようなものでしょうか。
『価値』とは普段からよく聞いたり、使ったりする言葉ですが、ここでちょっと整理したいと思います。
ビジネスの仕組みにおいて、『価値』とは、「顧客のニーズをどのレベルで満たすかという“相対的”な基準」と定義づけることができるでしょう。
『価値』とは、絶対的なものでなく、相対的なものというのが“ミソ”です。
また、ニーズとはこれまた曖昧な言葉ですが、顧客一人一人が抱えている望みや悩みと言い換えることができます。
たとえば、ある人が砂漠で遭難した際に、喉が渇けば、「水を飲みたい」という望みが強くなるでしょうし、「水を購入するお店がない」という悩みを抱えることになるでしょう。
このような顧客の欲求や不便を解消してあげることが『価値』につながっていくのです。
また、ここで顧客のニーズと価値は次のような関係になります。
ニーズを期待以上のレベルで満たしてくれる→高い価値
ニーズを期待通りに満たしてくれる→相応の価値
期待以下でニーズが満たされない→低い価値、もしくは価値がない
ビジネスの世界では言い古された感がありますが、「ビジネスで成功するためには、顧客のニーズを適切に理解する必要がある」という言葉は、ニーズの充足度合いが取りも直さず『価値』に直結するからなのです。